昭和ロマン小説 7 【男子禁制の部屋に立夫一人だけ?】 
30代前半  大阪府
2025/12/12 21:32
昭和ロマン小説 7 【男子禁制の部屋に立夫一人だけ?】 
広間でひと息ついたとき、 光恵の視線がふと横を向いた。

さっきから黙って立っていた隆司を、上から下まで改めて見ていく。

「……この人は? なんや?」

少し眉を寄せる光恵。その表情は“母”ではなく、完全に“女将”だった。

立夫は即座に答えた。

「これは 俺のダチや。 将棋仲間でな。一緒に来てくれたんや。できたら……一緒に入れてやってほしい。」

光恵は「ふむ……」と小さくうなり、隆司の顔をもう一度確かめるように見つめた。

だが返ってきた言葉は、きっぱりしたものだった。

「そら……困るよ。」

隆司が少し身を引き、珠代も空気の変化を感じて緊張する。

光恵は続けた。「この黒田屋はな、一階には男衆が何人か働いとる。荷物持ちや雑用もおるし、それはかまへん。」

しかし次の言葉は厳しかった。 「せやけど— 二階は“男子禁制”なんや。」

はっきりとした声だった。

楼の掟。女たちが安全に寝起きをし、芸を磨き、客前に出るための“聖域”。

光恵はその空気の重さを背負ったまま言う。

「今日、立夫だけを入れる予定やった。せやから部屋も、食事も、全部お前のために用意しとる。 男を二人、上げる準備はしてへん。」

隆司は気まずそうに頭を下げた。 「……すんまへん、若旦那はんのご家族やと……」

光恵は優しげに手を振った。 「いや、あんたが悪いんやない。ただ、二階は特別なんや。女が身を寄せて生きてる場所でな。男二人は、さすがに通せんのや。」

そして、光恵は立夫に目を戻して静かに言った。

「立夫。あんたはええ。けど隆司さんは、今日は一階までや。」 その声音には、あんたは知らんやろけど 遊郭のしきたりで 跡継ぎは 芸妓の中で育てられるのは当たり前なんや」
長年この楼を守ってきた女将の覚悟がにじんでいた。

立夫は娘たちを改めてみた 

(30人の中で 俺一人? ほんまかい ? 体がもたんわ) (>_<)

「立夫 言うとくが 食事も 湯殿も 女たちといっしょやで」

驚いたが 遊郭の楼主なんて 手当たり次第に女に手を出していることやし 女将の言うことは 当たり前なんだろう と思った

つづく
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