愛しの美香 23 【 渡りに船】
前島はスポンサーが現れたと聞いて驚いたが
それよりも田村がなんとしても 美香を取り込んで 陸上競技に出したいという思いが伝わってきて コイツを利用しょうと閃いた
「田村さんよ ちょっと困ったことがあって あんたがその相談に乗ってくれるなら話ぐらい聞いてやってもいいんだが・・」
「えっ! な、なんでしょう・・僕にできることなら なんでも乗りますから・・」
田村は 勢い込み その声も変わった
「そうかい? 実は・・」と、あらまし 言うと
前島さん そんなことなら ぜひ、引っ越し先を探してあげます 僕の友人が
そういう系に働いていますし 引っ越しもお手伝いさせていただきます
って 詳しい話は喫茶店でとなった
「美香、おまえ メード服を着るんや 田村に会うんや 陸上に出れるようにしたるで!」
ベッドに寝転んで パンツ下げて 陰部を弄ってた 美香が飛び上がった
「うわーほんと!? おじさん!」
「わかったあ~~」と 買ってやっていた白黒のメイド服を着て鏡の前に
何度も立ち 喜色満面だ
脳は悪いが可愛い女だと 立夫は 心底愛おしくなった
丹念にメイクすると 見違えるような アイドル美少女に変身だ
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駅近くの 約束の喫茶店に行くと 田村が手を振った
美香を見て目を丸くした
「美香さん すごい! よく似合いますね とてもかわいいです!」
「だろ? 美香は俺の自慢なんだ メイド服だけじゃないよ 客室乗務員の服もあるぜ」
「前島さんは コスプレがご趣味?と」 田村がニヤっとした
「いいから それより本題を話してくれや・・」
とコーヒーを口にしながら 姿勢をただした
田村は スマホを 出し見せた そこには 小綺麗な平家の一戸建てが・・
僕の親父が経営している 工場の敷地に建っています 従業員が住んでたのですが
辞めて 今は空き家です ここがいいかと思って・・ 場所は 埼玉県の●●と説明した
家賃 も 光熱費もいらないという 話に 前島はニンマリだ・・
それだけではない 引っ越し業者もすぐ手配できるというから 手回しの良さに いささか驚いた
「わかった! 田村さんありがとうよ・・
あんたが そこまでやってくれるのなら応えずばなるまい・・
スポンサーの話をしてくれや・・いったいどういうことなんや・・」
田村は 気色ばんで 今、数社が名乗りでて 日本新記録が公式記録として認められたら
すぐにでも という話なのだ 田村が持ち出した 契約金額も 夢のようなものだった
が 前島は 冷静だった 美香が 驚異的な記録を出せば どんなことになるか 容易に想像できるからだ
田村の口から出る言葉は どれもこれもそれだ・・マスコミが騒ぎ ネットにもあっという間に広がるだろう・・
有名にはなりたくない そんなことになれば 美香が 俺から遠ざかっていくという ことしか 浮かばないからだ
とは言え 今は 金だ 金が欲しいのだ・・
「わかった! 陸上に出そう! 直近の競技は?」
「前島さん、ありがとうございます。やっとその気になってくれたのですね!」
と 資料をカバンから出して テーブルに広げた
「来月の〇日に 開催される 日本選手権があります 全中学の日本一を決める決定戦が 予選からあります!そこに ぜひとも 美香さんを・・」
「うわー嬉しい!! 」 と席を立ち 飛び上がった 美香・・
「わかつた 田村さんよ その出すよ その代わりとは言ってなんだが あんたに ちと無心があるんだが 30万ほど貸してくれないか・・
スポンサー契約するにしてもさ そこまで 暮らしが持たないんだよ (笑)
田村は なんとなくこちらの事情を察したのか 相好を崩し わかりました ご用立てしましょう・・と即座に返した
加えて明日の午後には 引っ越しトラックを用意しますと・・トントン拍子で決まったのだ
立夫は思った
(渡りに船とはこのことか・・)
つづく