【半ぐれ銀行マンの天下取り】  45   美女集め失敗
30代前半  大阪府
2025/12/21 16:46
【半ぐれ銀行マンの天下取り】  45   美女集め失敗
立夫は、応接室のソファに深く腰を沈め、腕を組んだまま派遣会社の役員を睨めつけていた。

「お前とこの会社、なにやっとるんや! もう2か月は経つ!」

低い声だったが、怒気ははっきりと伝わる。

「美女採用を任せたはずや。それがどうや? 来るのは・・」

立夫は、言葉を切り捨てるように吐いた。 「ブスばっかりやないか!。うちの秘書が呆れてたぞ」

派遣会社の役員は、背中に汗を浮かべ、深々と頭を下げた。

「え、えらいすんまへん……。ただ、全国から応募は四千人、確かに来ておりまして……」

「数の話は聞いとらん」 立夫は、机を指で軽く叩く。

「質や。 四千人もおって、使える女が一人もおらんというのは、 選別の仕方が間違うとる証拠や」

役員は、恐る恐る言葉を挟んだ。

「その……秘書さんのお目が、あまりにも高すぎまして……もう少し、敷居を下げていただければ……」

その瞬間、立夫の口元が、わずかに歪んだ。

「敷居を……下げる?」    ゆっくりと身を乗り出す。

「勘違いしたらあかんぞ」

声は静かだった。だが、その静けさが、かえって怖い。

「敷居は下げん。 むしろ、上げる」

「……は?」

役員は思わず声を漏らした。

「ええか」 立夫は、人差し指を立てた。

「俺が欲しいのはな、 顔が整っとるだけの女やないのや 頭が切れる。場の空気を読める。男の欲と虚栄を、瞬時に見抜ける女や!」

そして「忠誠心がある。金と地位に目が眩んでも、 最後に 海棠の方を向く女や」

役員は、完全に黙り込んだ。

「四千人も集めといて、書類と写真だけでふるいにかけとるやろ」

「……はい」

「アホか!」立夫は鼻で笑った。

「写真写りなんぞ、化粧と角度でどうにでもなる。本物は、動きと目で見るんや」

立夫 立ち上がり、背を向けた。    「選考方法を変えろ!」

「ど、どういう……?」

「おまえは 脳が悪いのか? それを考えるのが おまえらの仕事やろが! 聞くやつがあるかい!」(笑)

役員は息を呑み  「ごもっともでございます!」 (^^)

役員は あまりの罵倒に もう ヤケ気味だ。 

とはいえ 多数の受注をもらっている 銀行様に 抗するのは自殺行為だ

いいか! いい女の 見方はこうだ と立夫はまくし立てた

「入ってくる歩き方 椅子に座るまでの間 最初に出る一言 それでその女の全部が、判るといっても 過言じゃないんだ!」

「……」

役員は、ようやく理解した。

この男が欲しているのは、““美女”ではない。 武器になる女なのだ、と。

つづく
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