【半ぐれ銀行マンの天下取り】 50 報酬は500万
数日後の昼前だった。
立夫の携帯が、短く震えた。画面に浮かんだ名前を見て、眉がわずかに動く。
――柴田。
住友不動産・姫路支店長。 例の播州興産を倒産の危機にまで追い込んだ土地の 再入札をめぐり、裏で何度も調整を重ねた相手だ。
「海棠さん、お世話になりました」
受話口から聞こえる声は、明らかに弾んでいた。
「例の案件ですが…… 無事、こちらで落とせました」
立夫は、椅子に深く腰を沈めたまま、
天井を見上げる。 「そうか。 それは何よりや」 「本当に、助かりました」 柴田は一拍置き、声を落とした。
「……それで、約束していた件ですが」 来たな、と立夫は思った。
「賛助金の初回分を、 早速お支払いしたい」
金額を告げられた瞬間、 立夫の口元が、わずかに歪んだ。
五千万円。電話の向こうでは、
まるで大した額ではないかのような口調だったが、それが意味するものは大きい。
「振込先は、 SK開発企画株式会社で本日中に頼む」
「新会社、立ち上げられたんですね」 柴田は、探るように言った。 「まあな。器は用意しておかんとな」
電話を切ったあと、タワーマンションにいる 聡子に電話を入れて そちらに向かうことを告げた
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タワーマンションは 4LDKだ 聡子に一室を与え 明美と純子は相部屋とさせた一室
あとは司法書士の里美に一室 残りは立夫と千賀子の夫婦の部屋だ
千賀子は妊娠5か月となり 東京の母親のもとに身を寄せており まだ不在だ
研修所作るまではここが 俺たちの作戦拠点であることに変わりはない。
全員を座らせてから バッグ開け 札束を取り出し テーブルに積み上げた
「これは 戦果だ 君たちの働きで得たものだ・・500万づつ報酬として受け取ってくれ・・」
「!!!!」
「えーーっ」
札束を5つずつ数え 各自の前においていく・・
聡子の前にも置いた
「私は受け取る理由がないです!」
「まあいいじゃないか・・昨日のお仕置のお礼だよ 覚醒してもらったからさ」(笑)
「そう? じゃあ 遠慮なくいただくよ」
と、いともあっさり受け取ったのだ
(さすがに この女は大したもんだ)と思いつつ
聡子の立夫を見る目つきに 大きな変化が出たのを見逃さなかった
一番喜んだのは里美だ うわーすごい! 本当にくれるの? と 立夫に抱きついてきたほどだ
「次のターゲットは 岡野食品だ!明美頼むぞ!」
つづく