【半ぐれ銀行マンの天下取り】 51 舞台を神戸に移し人生かけて大勝負だ!
「立夫君。なかなかやるな」海棠の電話。 開口一番がそれだった
それだけで、すべてが伝わった。五千万円の件も、タワーマンションでの分配も、聡子が受け取ったことも――すべて把握済みだ。
「聡子から聞いたよ。五百万の“プレゼント”だそうじゃないか」
笑っているようで、声は笑っていない。
「聡子はな…… 君の“器”に驚いたそうだ」
立夫は黙って聞いていた。
「普通はな、ああいう金を前にすると、人は二つに分かれる・・」
「・・・・」
「囲い込むか、 独り占めするか、だ」 だが君は違った、と海棠は続けた。 「使って見せた。 しかも一切の躊躇もなくな」
立夫は、ゆっくりと息を吐いた。
「聡子が君と仲良くしたいらしいぞ。 聡子が、人と“仲良くしたい”などと言うのは珍しいのだ 」
それが意味するところは、立夫にも分かっていた。
「――合格だ。 君は合格だ」
常務は 2回言った
だが、話はそこで終わらなかった。 「ところでな……」
声の調子が、わずかに変わる。 「銀行のわしの立場なんだが」
立夫は、自然と背もたれから体を起こしていた。 「近く、役員会で専務が選出される。わしは有力視されており ほぼ確実と言っていい」
だが、と続ける。
「銀行というのは、勝った者が全てを取る世界ではない」
「主流派と反主流派。表では握手をしていても、水面下では足を引っ張り合っておる」
海棠は、そこで一度言葉を切った。
「この際だ。反主流派を、叩いておきたいんだよ」
立夫の目が、静かに細くなる。
「そのためには、 “表に出せない資金”が要る」
来たな、と思った。
「そこで、話だ」 海棠は、淡々と続ける。
「神戸に本店のある 三洋実業という会社がある」
「、三宮の駅前に 広い土地を持ち 本社ビルもそこに建っておる 時価評価はざっと二十億だ・・」
「それを、ものにしたい」
言い方は柔らかいが、意味は明確だった。 叩き潰せ、ということだ。
「・・・・」
立夫は返す言葉はわかっていたが 黙った
「君だ、立夫君、聡子と協力してやってくれ。」
「わかりました! 常務!全力を尽くします!」
と、多くを言わず 電話を切った
(舞台は 神戸か・・・こいつは 一筋縄ではいかないぞ・・
神戸といえば 山〇組だ・・実業という名の会社にはそっち系が多いからだ
だが なんとしてもやらねばならん・・)
成功すれば 三宮支店長のみならず 関西本部の中枢のポジションも夢ではないだろう・・
今までの人生を賭けた総決算であり 大勝負になると思った
つづく
コメント
2025/12/24 23:29
1. こんばんは。
聡子とも楽しみですねえ。
(^o^)
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