【半ぐれ銀行マンの天下取り】 55 不穏行員の粛清 後編
「黙れ!」
立夫の一喝で、空気が凍りついた。
「お前は“風通し”やない。 煽動者や」
立夫は資料を机に叩きつけた。
「横領まがいの処理。 架空の備品。帳簿と実態の不一致。全部、調査部で洗い出したんや」
田島の顔が、初めて歪んだ。
「ち、違います……私は……」
「家族がおるんやろ」
田島は、その言葉に縋りついた。
「そうです! 家族がいます! 子供も……どうか……助けてください!」
床に膝をつき、泣きながら頭を下げ 床にひれ伏し土下座した
だが、立夫の目は冷え切っていた。 「家族を守る気がある奴はな、最初から盗まん」
田島は大阪本部にスマホで電話を入れようとした。救いを求めるように。
「やめとけ」 立夫が静かに言った。
「本部はな、もう知っとる。 俺が上げた資料、全部をな」
田島の肩が、がくりと落ちた。 結論は一つだった。
田島庶務課長を 懲戒免職処分とする。
退職金なし。再就職先への情報共有。
立夫は最後に言った。「恨むなら、俺やない。自分の欲と、甘さを恨め!」
「うううっ・・」
「念のために言っといてやる 不当解雇で 訴えるなら 遠慮はいらんぞ」 (笑)
田島は泣き叫びながら、連れ出された。
その夜、支店は異様な静けさに包まれた。
誰もが悟っていた。
この銀行は、 事実上、立夫の銀行になったのだ。
コメント
2025/12/25 11:36
1. 民間だから懲戒解雇ですね!
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