【半ぐれ銀行マンの天下取り】  59    野望の半分は手に入れたが・・
30代前半  大阪府
2025/12/26 18:49
【半ぐれ銀行マンの天下取り】  59    野望の半分は手に入れたが・・
新築の保養所の窓を開けると、冷たい空気が一気に流れ込んできた。
姫路随一の繁華街 そのど真ん中だ 商店街からジングルベルが聞こえてくる。

立夫は播州一の料亭を一か月前に竣工させた。 それに隣接して建てた保養所の三階の窓辺に立ち、赤や青のネオンの灯りを見下ろした。

「……もうそんな時期か」
背後で、村木が低く笑った。

料亭の切り盛りは、明美と純子に一任した。 女将というには未熟な若い二人だがやらしてほしいいうから任せた
理由は単純や。 二人は、結果を出した。

学会筋から、忠誠心の高い女たちを次々と引き寄せたのは、
他ならぬ明美と純子や。みずからが辿ってきた 不安と貧乏から入信したその動機や環境は信者たちの心境は知り抜いており 
二人の 口説きにいとも簡単に篭絡されたのである
みんな一様に救われたい・・これが学会信者の本音なのだ その「救い」と「居場所」を与えただけで、女たちは面白いほど集まってきた。

要は人を動かせる人間に、現場を任せたってことだ

一方のクラブMは、これまで通り玲子が仕切る。
 夜の世界は、信頼と嗅覚がすべてや。情を挟めば崩れる。
 玲子はそこを一度も誤ったことがない。

 それぞれに役割がある。それぞれが、自分の場所を持つ。

 その中心に据えたのが、 立夫が立ち上げた SK開発企画株式会社だった。
 名目は、不動産開発と研修事業。 実態は、いろんなクソ会社を潰し そこから得た巨額の資金や賛助金の受け皿であり、
 人と金の流れを一度、ここで受け止めるための器だった

 立夫自身が代表に就任したのは、住友とは、完全に切り離してある。
金融庁に問題視されないように 銀行とは無縁の会社として 定款にも不動産売買と開発企画と定めた

「警察の お縄にならず ここまでよくこれたもんだぜ それもあるが やくざに殺されていても不思議ではなかったからな」(笑)
村木は笑いつつ述懐するようにしみじみ言った

わははは 立夫は豪快に笑った 
怖くはないことはない しかしな腰抜けではここまで来れなかったやろ・・
いいか これからも俺とお前は運命をともにするんだ! 邪魔する奴はこれからも協力して たたきのめそう・・
「おお! お前に地獄の果てまで ついていく」 と手を握ってきた

「村木、あの女が 俺たちの前に立ちはだかっている 」
「聡子か・・」
「そうだ あの女は目ざわりや この際、排除しょうぜ・・」
立夫が村木の顔をまっすぐ見た・・立夫の眼光は 聡子を凌辱し 支配下に置く決意の光だった

つづく

 
コメントする

…━…━…━…

無料会員登録はコチラ

…━…━…━…