妄想小説 【226義挙の旗のもとで・・】 
30代前半  大阪府
2025/12/27 11:06
妄想小説 【226義挙の旗のもとで・・】 
下士官らおよそ1500名が集結。
決行の刻限が来た。
合図は一つ、短く、誰の耳にも残らぬほどだった。

彼らはそれぞれの目標に割り振られ、その分隊は闇の中で待機していたトラックに飛び乗った。
エンジン音が重なり、雪を踏みつける音が帝都の路地へと散っていく。

 26歳の島田上等兵は、荷台の奥で黙っていた。
 高橋〇清総理の私邸襲撃は 主要眼目の一つで 指揮官、藤田中隊長の指揮下200余名で成る最多の部隊だつた
 
「島田よく聞け 俺たちが踏み込んだら 後に続け 金庫の位置は俺は知っているんだ、金庫の中身はおそらく3万程度の札束がある。
それを奪って隊を抜け出して トラックで逃げろ 逃亡先はここだ・・ と走り書きしたその紙片に女の名前と住所があった 
それは 島田の実家にほど近い 埼玉の田舎町だった 
藤田はその島田の土地カンに頼ったのだろう・・むろんそれだけではない 日ごろから なにかと面倒見てくれて 階級を超えた心の友人となっていた

あまりの急なことであるし しかも(強盗)だ 島田は驚いたが 
「俺は迷っていたんだ だから今となったが 頼む)と告げ 藤田は隊に戻った
3万は今の3億だ・・仮に奪ったとして ひとりで持てるのか・・ほかの兵隊たちはどう思うのか・・しかしそんなことを 案じたところでなんになろう・・
とにかく中隊長の命令は絶対だ。
折からの雪は降り続いていた。 帝都東京にしては珍しい積もり方だった。
 街路灯の明かりが、白く反射し、影を二重にする。 

「まさしく赤穂浪士の討ち入りとそっくりだな。」
誰かが小声でそう呟いた。笑いは起きなかった。 冗談にしては、重すぎた。

トラック数台が私邸に横付けされ 兵たちは飛び降り 門兵を倒し 列を組み躊躇なく侵入していく
まもなく 誰だ! なんだ!という怒声と悲鳴につづく銃声・・ 

邸内は騒然とした
島田は銃剣をかまえ 藤田のあとに続く・・
屋敷の部屋は多かった そのうち 藤田が応接ソファのある部屋に入った 島田と藤田だけだった 黒い服を着た2人が部屋の隅でおびえた顔を向けていた 

「金庫を開けろ!」
と、日本刀の切っ先を突き付けた 殺意に満ちた藤田に恐れをなしたのか その一人が立ち上がり 金庫を開けた

つづく


 
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