【半ぐれ銀行マンの天下取り】 62 聡子凌辱
タワーマンションの廊下は、夜でも妙に明るかった。
無機質な照明が、磨かれた床に白く反射している。
聡子はカードキーをかざし、ドアを開けた。 一歩、室内に足を踏み入れた瞬間——
空気が、明らかに違っていた。
リビングに並ぶ五つの視線。立夫、純子、明美、村木、里美。 誰ひとり、笑っていない。
聡子は足を止めた。
長身の身体を、仕立てのいいスーツが無駄なく包んでいる。肩のラインは鋭く、背筋は伸び、歩き方には一切の迷いがない。
凛とした佇まいは、場の空気を制する側の人間のそれだった。
顔立ちは、誰が見ても整っている。 切れ長の目、通った鼻筋、無駄のない輪郭。
その美しさは、派手さではなく、冷静さと知性で際立つ種類のものだった。
女優の 武井 〇に似た女で 誰もが振り向いてみたくなる女だ
だが——
その美貌をもってしても、この部屋の空気を和らげることはできなかった。
「……なに?」
聡子は、わずかに眉を寄せた。
「私の顔に、何かついてる?」
返事はない。
立夫はソファに腰かけたまま、聡子を見上げていた。
だが、その目には、いつもの余裕も、冗談めいた光もなかった。
純子と明美は、並んで立っている。 以前のような「部下の距離」ではない。 それは、同じ場所に立つ者の距離だった。
村木は黙って腕を組み、
里美は一歩引いた場所から、事の成り行きを見つめている。
聡子は、ゆっくりと靴を脱ぎ、室内に入った。
ヒールの音が止んだとき、ようやく立夫が口を開いた。
「聡子さん」
低く、抑えた声だった。
「さっき、千賀子から話を聞いたよ」
聡子は一瞬、目を細めたが、すぐに表情を戻す。
「……そう」
立夫は続けた。
「俺を、海棠の親父に“切れ”と言ったそうだな」
聡子は黙っていた。その沈黙は、否定ではなかった。
やがて、彼女は立夫の正面に歩み出ると、ソファの前で立ち止まり、静かに言った。
「そうです」はっきりとした声だった。
「あなたは、純子と明美を、私に何の相談もなく養子にした。それは一線を越えています」
聡子は視線を二人に向けた。
「二人は、私の部下です。 組織の人材です。感情で囲い込んでいい存在じゃない」
そして、立夫に視線を戻す。
「海棠は怒っています。……私も、到底、納得できません」
部屋の空気が、さらに張り詰めた。
だが、この時、聡子はまだ気づいていなかった。
「聡子! いい加減にしろ! なにが納得できないだ! おまえなんかにナメられてたまるか! 」
立夫はソファから 立ち上がった 丸刈りの大男の立夫だ 183センチ 90キロはある・・それが怒鳴りつけたのだ
呼び捨てられた聡子は 立夫の顔を見た いつもの穏やかなそれではない 獲物を見据える眼光だった
立夫は明美と 純子に目で合図した・・二人の手に 麻のローブ束と手錠が・・
つづく
コメント
2025/12/30 5:34
1. おはようさん。
いよいよ、聡子さんですか。
お顔の雰囲気今一つピンときてなかったんですが、
武井さんですか。松本清張先生の黒革の手帖のドラマ出演の感じですね。なるほど。
(^o^)
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