【半ぐれ銀行マンの天下取り】  66    暗転
30代前半  大阪府
1/1 23:44
【半ぐれ銀行マンの天下取り】  66    暗転
なにもかも順調の滑り出しだった
里美の司法書士事務所の仕事量は日を追うごとに 仕事量は増え 多忙を極めた
料亭旅館も 引きを切らず 客が訪れた 姫路市内の主要企業の社長や幹部でにぎわった。 
順風ふきまくりで立夫は自信を深めていた
そこに予想もしなかったことが ・・
一月半ば。

海棠専務の秘書からだった 出ると海棠専務に替わった

「立夫君、関西本部から 得た情報だが、金融庁が当行に対して業務改善命令を出す動きなんだ」
「えっ? それはどういう?」
「君は 播州一帯の 取引先企業に対して、融資の継続や条件との引き換えに預金(歩積預金・両建預金)や賛助金・寄付を強要する行為をしただろ?
それが、独占禁止法上の「優越的地位の濫用」に該当し、違法となるんだよ」
「そんな、強要するなんてしてませんが?」
「訴えがあったんだよ 何社か・・」
「・・・・・」
立夫は確かにそれに近いことをしたかもと思った
「銀行の信用にかかわることなんだよ・・立夫君 このままではすまんよ わしが押さえるにはちと厄介だ」
「それでは 私にどうしたら?いいと?」
「支店長の座を降りてほしい 大事に至るまでに火を消したいのだよ 」
「辞めろっていわれるのてすか?」
専務との間に張り詰めた空気が流れた

「ああ・・そうだ 辞任してもらわないと格好がつかん 君は手腕があるが 脇が甘かった・・」
「専務、勘弁してくださいよ 支店長をやめるなんて 俺にはできない」
立夫は必死な思いですがったが

「君が自主的に辞めないと 更迭する以外にない・・」
と、海棠の口調は厳しいものだった
電話はそこで 一方的に切られた

くそ! なんてことだ・・立夫は頭を抱え込んだ 銀行を甘く見たのがまずかったと後悔しても後の祭り
だが このまま放置していてはいっそうやばくなると思い 海棠に折り返し電話して言った
「わかりました! 潔く辞任します 」そのかわり・・ 

権限関係の剝奪だけは勘弁してほしいと 伝えると
「わかった そのつもりだ・・娘の千賀子を悲しませたくないからな・・君はしばらく銀行から離れ SK開発企画の経営にでも専念してくれ」
と 返事され まずは胸をなでおろした

「で、立夫君 支店長になる女性を送るから 引き継いでくれ・・頼むよ」
海棠は立夫が辞めると聞いて幾分か 柔らかくなった
二日後 関西の人事本部から 辞任を承認したとの連絡があり 入れ違いに来たのが 支店長となる女だった
ビシっとした 紺のスーツに身を包んだ長身で凛々しい表情をした美女。

「わたしは こちらの支店長を拝命した 斉藤 由梨と申します」 と軽く会釈して にっこり

つづく




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コメント

70代以上  千葉県

1/2 9:48

1. なるほどですね。ここに、ユリさんが登場するんですね。

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