拾った可愛い女
【真知子との出会い】
真知子と知り合ったのは、うだるようなクソ暑い夏先だった
中央線の車内である
ちょうど朝方のラッシュアワーで、電車の中は通勤のサラリーマンですし詰めだった
俺は阿佐ヶ谷だったが 高円寺からその娘は乗ってきたのだ
ドアの隅で、スケッチブックを抱え 揉みくちゃになっている。
すぐ前に男が立っていて、電車が揺れるたびに、覆いかぶさるような感じで
少女を圧しつけていた。逃げる場所がないので、娘は身動きすることができない。
頬にかかる鼻息を避けようとして、ときどき眉をしかめたり顔をそむけたりする
のだが、声を出す勇気もないようであった。
(痴漢にやられてるな・・)
俺も経験者だからすぐわかった(^.^)
ななめ前の吊り革の位置で、俺は先刻からその様子を観察していた。
(なかなか度胸のいい痴漢だな・・)
少女はときどき身をもがく、見えない太腿の
あたりで男の手が這いまわっているらしいことは察しがついた
どうやって弄んでいるのか・・
娘の唇が半開きになったのを見て、俺は無性に腹が立った 急所をまさぐられているに違いない
べつに正義感からではなかった 眼の前で美味しい獲物を捕らえようとしている 男への嫉妬である
娘の背後にピタッと体を擦りつけている、年配らしき白髪交じりのクソ男・・奴に違いない
(畜生、犯らせてたまるか・・!)
とっさに人混みを掻きわけて、私は強引に少女の腕を掴んだ
ヤッている男が俺の視線と合った 睨んでやると娘から手を引っ込めたようだ
「オイ、次で降りろ!早くしろ」
ビックリしたようにこちらを見たが、眼で合図すると、娘はあわてて 身体を泳がせてきた
次の駅で開くのは反対側のドアである 二の腕を掴んだたまま、混雑を肩で
押しのけて電車から引きずり出すと、すぐにドアが閉まった。
娘は呆然として、走り去る電車を見送っている これが、美代子との
偶然の出会いだった
ミニスカートにソックスをはいて、三ツ編みにしたお下げ髪
小柄と思ったが 160はあるだろうか、身体に不釣り合いな 童顔だった
「すいません」
電車がいってしまうと、娘は頬を赤くして恥ずかしそうに頭を下げた
「だいぶヤラれていたじゃねえか おマンコにも触られたのかい?」
「えっ、いいえ・・」
ドギマギして、イタズラを見つかった女の子のように両膝を揃えたまま
立ちすくんでいる
「助けてやったんだからな、お礼にお茶ぐらいつきあえよ」
「でも、あの・・ 」
「いいから一緒に来い!」
かまわず歩き出すと、娘は困ったような顔をしたが、断ることもできず黙って
後ろからついてきた