拾った可愛い女   15   結婚、養子縁組で家族になった
30代前半  大阪府
1/29 8:18
拾った可愛い女   15   結婚、養子縁組で家族になった
役所の庁舎は、昼前でもひんやりしていた。
立夫、麻紀、真知子の三人は並んで番号札を待つ。立夫と麻紀が結婚し入籍、同時に真知子を娘とする養子縁組の手続きだ
立夫は家族を持つことで 次の企みは3憶にはなると皮算用していた。 その成功を少しでも容易にするための策でもあった

窓口に呼ばれ、書類を差し出す。
職員は淡々と確認し、無言でスタンプを押した。

「これで入籍は完了です」

乾いた音が一つ鳴る。
麻紀は一瞬だけ目を伏せ、何も言わなかった。

続いて養子縁組の手続き。
真知子は椅子に腰かけ、足をぶらぶらさせながら自分の名前が呼ばれるのを待つ。
「署名をお願いします」
迷いなくペンを走らせ、書き終えると立夫を見た 
「おじさんは今からお父さんや!」・・と満面の笑みで人目もはばからず抱きついた
「そや これからは お父さんと呼ぶんや。」(^.^)

役所を出て
「今から 新幹線に乗るんや 行先は大阪」と二人に告げ タクシーを拾った

新幹線ホームに立った
麻紀は松葉づえをついて もう夫婦なんやね・・うれしいですと言い
真知子は照れながら お父さんと呼んでくれた 
「大阪へ行く目的をおまえらは聞かんのか?」 というと 
二人は 「どこでも行くわ!」 連れてってと にっこり

大阪に着くと、立夫はすぐ 知人の上田に連絡を入れた。
昔からのダチで、金と夜の話に鼻が利く男で 永い付き合いでツーカーで判る仲だった

「ちょうどええ話があるんや。ミナミでスナックが売りに出とる。四千五百万や」
上田は掘り出しもんやと強調し 立夫に顔を近づけて 
 「おまえ 金をどないして調達してくるんや?と意味ありげに覗きこむ
とりあえず 見るのが先と言い

その店を見に行く。
雑居ビルの二階。派手すぎず、古すぎず、客もついている。

立夫はカウンターの配置、ボックス席の間隔、バックヤードの広さを黙って見た。
客の目ではない。完全に持つ側の目だった。

「ええ店やな」
「やろ?」と上田が笑う。
「金が入ったら、買うぜ」
「いつ頃や?」
「3か月もあれば入る」

上田はそれ以上聞かなかった。その言葉と立夫の顔つきで ハッタリではないと思った
「おとうさん、ここ買うの?」
「そや 母さんと一緒に やらしたる!」
「うわーーほんまにぃ?」と 抱きついてきた 無邪気な娘や・・
麻紀は半信半疑の顔だが この人に何があろうとついていこうと決意していた

つづく

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