自宅の押入れの中を整理してたら、一個の古い腕時計が出て来ました。

３９年前他界した、親父の遺品です


AUREOL E【オレーオール】というスイス製メーカーの物で、親父がいつも着けていた物です



その時計は、ホコリ塗れになり 当然止まっていました


かなり古い物で、製造から６０年くらい経っている物と思われます。


しばらく眺めていると、生前の親父の記憶が蘇ります



綺麗にして飾っておこう、そう思い・・・



ホコリを取り除こうとして、ウェスを使い拭いていると、突然時計が動き始めたのです



もう動かないだろうと思っていたので、ビックリです



どうやら、この時計は手巻き式ではなく自動巻きでした。



耳に時計を当て、音を聴いてみると「チッチッチッ・・・」


いい音を奏でています


まるで、心臓の鼓動みたいです


更に、少し時計を振ってみると「ジ～ジ～・・・」


スムーズに、ゼンマイを巻く音が奏でられます


まるで、人が呼吸してるみたいです



とても４０年近く止まっていて、全く手入れされてなかった時計とは思えません。


本当に、素晴らしい時計です



人だって、歳を重ねて時間を経過していくと、身も心もスムーズじゃなくなっていきます


身体だけじゃない



心だって素直さを失い、つまらない固定観念．概念に縛られて成長を止める



俺も気づかないうちに、そうなっているのかも




この古くさく、それでも一生懸命動く腕時計を眺めていると、そう思えてくる



もしかしたら



亡くなった親父からの、歳を重ねた俺への最後の教えなのでしょうか？



でもね、俺はもう立派なオッさんですよ


時には、前へと進む足を止め考え、また歩き出し、前に進む事もできます


この腕時計みたいに



ただ・・・




大事な宝物が、また１つ増えました