せっこちゃんと 出会ったのは 僕が中学の頃でした。
豊中市の庄内にある横断歩道で‥
ハッシッ-ン
痛っぁああ
いっきなり 張り手
タバコ
を吸いながら 横断歩道で 信号待ちしてただけやで
「なんやぁあ
」
「なんやって なんやぁあああああああ
なに堂々と タバコ吹かしてんね
ん
」
僕の顔の 10㌢くらいの所まで 顔を近づけ ド迫力な勢いで 怒られたのが‥
せっこちゃんとの 出会いで
す
信号が 青に変わり コンコンと説教されながら歩きだし なぜか? うどん屋に入りました。
説教の嵐を 受けながら うどんを完食した僕は 食後の一服(-。-)y-゚゚゚を しようかと‥
ギャア-
乳
殺されるかと 思いましたわ
首を 羽交い締めにされ 割り箸を 鼻の中に 突っ込んで きたんです
乳が 顔に当たる幸福
と
割り箸が 鼻の中に 入ってくる恐怖
と
微妙
な中
うどん屋の おばちゃんに 助けを 求めました。
「助けて
おばちゃ
ん
」
「おばちゃんって なんやぁああ
」
って 頭を 張り飛ばされました
(結構痛い
)
そんな‥せっこちゃん
30代半ばのとても 綺麗な人でしたね~
(今で言うと‥中村アンちゃんタイプ
)
乳も 凄いし
尻なんかもう
コラァ尻-て
お水系の 色気ムンムン女って 感じでしたね~
後に 男女の関係に なったかは ご想像に お任せします
ここまでの 内容で せっこちゃんが 大体 どんな女性か‥ 想像してもらえたかなぁて 思いますが‥
そうなんですよね
せっこちゃんは とても綺麗で とても荒っぽくて とても とても 人情味の厚い女性なんです
今日の日まで せっこちゃんは 変わらず 僕の事を 気にかけてくれて 電話をくれました。
10年ぶりくらいかなぁ‥?
「生きてるかぁ
?」って
あ
前持って 言っておきますが‥
せっこちゃんて
言葉が 適当な所が あるんですよね
その間違いを 指摘したり 二度聞きしたり 反応が遅かったりすると 怒るんですよ
だから 耳をこらして
素早く 聞き間違いのない 返しが 必要となってくるんです‥
今回の電話の中から 何個か 紹介しますね
「で‥どないやねん
まだアスベルトの仕事してんのか?」
(アスファルトです
僕は道を造る人だったので)
「まだ 蛙の潰れた様な車乗ってんのかぁ
?」
(シボレ-です
アメ車が 好きな時期が あったので)
「相変わらず 朝っぱらから あほみたいに サーファー行ってんのかぁ
?」
(サーフィンです
サーファーは サーフィンをする人達です)
「エルザエルの あつし ええわぁぁああ
」
(エグザイルです
)
「チエン店か
」
(チェーン店です
)
「どんな事が あっても 人に ふんぎりだけは したらあかんで
」
「不義理です
ふんぎりて
」
そんな‥せっこちゃん
行動もはちゃめちゃで
コンビニで 揚げてるコロッケが 無くて 店員に 怒りながら 五個 揚げさせて 堂々と 二個しか 買わなかったり
あれだけ タバコに関して俺に 怒ってたのに‥
自分が イライラしてる時 まだ未成年だった僕に タバコくれって プカプカ吸ったり
よく ドライブに連れて行ってくれたんですが‥
バックで 後ろの車に 思いっきりぷつけたのに
気のせいやって 走りだしたり
「ガシャ-
ナッタヨ
」
「ウシロ
ミルナ
」
「ハイ
」
めちゃくちゃなんっすよ
でもね
その何倍も 何十倍も 何百倍も‥
せっこちゃんは 優しさを もってるんです。
19歳の時‥
オトンが ガンで死に 残された 多額の借金
オカンもオネエも 鬱病に‥
まだ ガキだった僕は 必死に 背筋を伸ばそうとしました。
(絶対 涙なんか 流すかぁあ)って
喪主として しっかりとオトンを 見送ってやろうと 毅然とした態度で 動いていました。
ほんまに 沢山の人が 葬式に 来てくれてたんですが
せっこちゃんが まさか来てくれてるなんて 思っても いなかったんです。
最後に親戚代表の挨拶
喪主として しっかり 挨拶しようと‥
記憶力が 悪いので 紙に書いたのを 最初の頃は 読むように 挨拶してたんですが‥
(これじゃあかんわ)
途中から 紙をポケットに終い 顔を上げ 皆さんの顔を 見渡しながら 感謝の気持ちを 必死に 伝えました。
様々な人達
ズラッと並ぶ オトンの悪友
酔っ払いのオッチャン
皆さん 泣いてくれてるんですよね~
必死に 涙をこらえました。
でも
もう
1番後ろの 右端で手を振り 白いハンカチで 涙を拭きながら 立ってたんですよね~
せっこちゃんが
沢山 沢山 僕は優しさを もらいました。
まだ なんも 返せてない
せっこちゃんは もう 60代‥
電話の最後に ボソッと言ったんです。
「実はな‥ガンに なってもうたわ あきら
」
嫌や
また 羽交い締めで なんぼでも割り箸突っ込んでも かまへんからぁあああ
絶対 嫌やで。
また一緒に
笑おうよ。