鉄の扉
40代後半  東京都
2014/10/12 1:54
鉄の扉
自分の行動に後悔はしない……

そんな男でいたい!駄菓子菓子……



俺が子供の頃住んでいた所は母方の爺ちゃんが建てた
築40年の鉄筋建てのアパートだった
一階は爺ちゃんとオジさん(母親の弟)が商売をしていて
2.3階は四畳半が二間にキッチン風呂無しの
賃貸のアパートだった。
そこの3階の2部屋の押し入れをブチ抜いて
ユニットバスを設置した玄関が二つある不思議な家だ。
そこの家の1番古い記憶は、薄暗い部屋の中で
母親が小さい俺と弟を抱きしめて外に向かって泣き叫んでいる場面だ
そしてスチール製のドアをガンガン叩いて誰かが
部屋に入れろと怒鳴っている
玄関が二つあるからドアを叩かれると母親は
俺たちを連れて隣の部屋に移って何かを叫んでいた
そうすると、もう一つのドアが叩かれて母親の名前を呼んで部屋に入れろと怒鳴っている……
ドアが叩かれるたびに部屋を移動して叫ぶ母親
終わることがなく続く叫びとドアをガンガンと叩く音

この時の記憶はそれから俺を苦しめた
風邪を引いて高熱を出すと必ず夢を見た
ガンガンとドアが叩かれて恐怖の塊が襲ってくる悪夢だ!
大量の汗をかいて飛び起きるほど
中学生の頃にあまりの恐怖感に悪夢と現実の
区別がつかなくて真夜中に俺は家から逃げ出して
裸足のまま駅前の交番に助けを求め飛び込んだ!




「助けてくださいお父さんに殺される。」




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