初めてのビンタ。
小学生の同級生で凄く裕福な友達
いつも彼の家が僕らの遊びのベースキャンプ
近くに住んでた彼の祖父の家なんて
庭でショートゴルフ出来るようなお屋敷
後に分かったのだけど
ある業界の大手企業の創業者一族だった
彼の家に遊びに行くと
食べた事のない果物やゼリーやケーキ
或いは外国のチョコレートが
これでもかってぐらい出てくるのが楽しみ
「なぁ、お前とこなんでこんなのいっぱいあるんや?」
「お中元で届くんや♪」
ん??? お中元?
なにそれ?俺とこには届かない…
後日母親に
「なぁ、うちにはお中元来ないの?」
「はぁ?なんで?」
「○○とこ行くといつもお菓子いっぱいあるから聞いたらお中元で届くらしい」
「○○は嫌いやけどあいつ金持ちだから仲良くしてるんや」
パシッ!!!
初めて母親から無言で受けたビンタ
理由も解らず痛さとビックリして泣いていると
なぜか母親も泣いてたなぁ…
決して裕福じゃなかった我が家
そのビンタの意味はきっと
誇りを持たない息子への叱責と
自分が愛する人を冒涜した者への制裁
そんな馬鹿息子は
毎日同業社との競争で
やっぱりお中元・お歳暮を贈るだけの立場だけど
おやじ!おふくろ! 見てよ!
俺にもお中元が来るようになったよ♪
うちの会社を退職した後輩で
たまたま再就職の口利きをしただけの縁だけど
やっぱ貰うと嬉しいものやね♪
特別に奥さんからの
褒め言葉も労りの言葉もないけど
えっ!なになに?って楽しそうに包装を破いたり
美味しそうに食べてる子供の顔が細やかな幸せ
さっき帰宅したら
今年も馬鹿息子宛に素敵な荷物が届いていました
っで、写メ撮って御礼のメールしようとしたら
もう2つ減ってた(笑)
物ではなく気持ちが嬉しいなぁ
そんな初夏の出来事に今日も感謝です。
最後までお読み頂き有り難うございました。