伝説のレスラー 番外編 アントニオ猪木 珠玉の名勝負コレクション vol.60
伝説のレスラー番外編
炎のファイター '燃える闘魂 'アントニオ猪木
「珠玉の名勝負コレクション」vol.60
今回は猪木が最も苦戦した末期の異種格闘技戦 ウィリー・ウイリアムスとの一戦をお届けします。
この試合は1976年2月6日のウィレム・ルスカ戦から始まった猪木の異種格闘技戦シリーズのファイナル戦として行われました。
※ウィリー戦の後に数試合ほど単発で行ってはいますけど。
ウィリー・ウイリアムスとの闘いは一連の格闘技戦の中で、猪木が最も苦戦を強いられたという部分でも、歴史に残る試合であった。
ウィリーはケンカ空手として知られる極真会館ニューヨーク支部の実力者で、極真のオープン・カラテ世界選手権大会では常に優勝候補の一角にランクされていました。
そんな猛者が猪木に挑戦を表明。
猪木もそれを受諾し、異種格闘技戦シリーズのファイナルマッチとして行われることになりました。
色々な思惑が複雑に絡み、なかなか試合の日程やルール、セコンドの人数、レフリーの人選が決まらなかったりしました。
特にルール問題は難航。
揉めに揉めた末に結局ルールは以下の通りに決定。
1.1R3分の15回戦
2.ウィリーはメキシコ製8オンスグローブ着用
3.急所、及び眼球への攻撃は禁止
4.寝技は5秒
5.場外カウンテッドアウトは15秒
6.KO、ギブアップ、レフリーストップ、ドクターストップ以外は終了としない
7.15R終了後、決着がつかない場合は判定はつけずドローとする
8.セコンドの数はリング上2名、リング下2名の合計4名までとする
猪木に不利な条件は寝技5秒のルールが敷かれてしまったことと、インターバルの取れるラウンド制となったことだろう。
ルールが決まるまでのウィリー側の主張は、グローブ未着用で1ラウンド3分の15回戦。
それに対して猪木側はルスカ戦の時と同様にラウンド制ではなく、時間無制限1本勝負を主張していた。
結局は当局のお達しでウィリーはグローブの着用を義務付けられたが、ラウンド制を採用してもらったので半分は主張が通った形だった。
それに対して猪木側の主張は何ひとつ通らなかったのだ。
またもや猪木不利のルールの中、1万1千人の大観衆を飲み込んだ蔵前国技館に刻一刻と試合開始の時間が近づいてきた!
☆名勝負60
1980年2月27日 東京・蔵前国技館
◇WWF認定格闘技ヘビー級選手権試合
◆1ラウンド3分 15回戦
vs ウィリー・ウイリアムス
△猪木(両者ドクターストップ4R1m24s)ウィリー△
この時代、若者を中心に人気が出てきていた極真空手。
場内も新日派、極真派と真っ二つに分かれていた。
その光景はまるで宗教戦争の様相を呈していた。
そしてTV観戦をしていた我が家でもその光景は見られたのだ。
ワタクシは男3人兄弟の末弟。
上に2人の兄貴がいる。
その内の1人、次男が当時 極真会館に通っていたのだ。
まだ茶帯であったが極真愛は半端でなかった(--;)
ウーン(ーー;)困った…。
あからさまに猪木を応援するのも気が引ける。
かと言ってウィリーに何の思い入れもないから応援する気にもならない。
そんな微妙な空気の中、ウィリーの控え室が映し出された。
何やら大山茂に耳打ちされている。
リポーターは渡辺アナ。
そして猪木の控え室の映像にスイッチ。
まだ闘魂ガウンは着ていない。
リポーターは後に猪木に張り手を食らう佐々木アナであった。
いよいよ入場である。
先に入場したのはウィリー。
大山茂を先頭に極真の猛者達に囲まれてハイテンションの入場だ。
そして会場にイノキ・ボンバイエが流れる中、千両役者の登場!
表情は気負いの感じられない自然体での入場である。
周りの藤波、長州、永源、星野の方が遥かに顔がコワイのが印象的であった。
散々揉めた末に決まったレフリーはユセフ・トルコ。
日本プロレス時代は武闘派として鳴らした男である。
サブレフリーにミスター高橋。
格闘技ヘビー級のベルトが一旦、コミッショナーに手渡される。
選手コールの後のボディチェックの最中に、猪木がウィリーの足を指差し何やら言っている。
藤波も何か言い出した。
ウィリーのセコンドが藤波に詰め寄る。
早くも一波乱ありそうな雰囲気だ!
早くゴングを鳴らしてくれ(;゚0゚)
そう思っていた時、猪木の咆哮を合図に遂にゴングが鳴った!
1R
ウィリーが左ジャブ。
猪木はフェイント気味のタックル。
ウィリーは素早い反応を見せバックステップで躱す。
距離を取った猪木はロープに飛んで撹乱。
プロレス的な動きだ。
猪木はミドルレンジから飛び込んでの前蹴り。
それを躱したウィリーは後ろ回し蹴り。
返す刀で横蹴りの2段攻撃。
フットワークの軽い猪木は立て続けに躱す。
ウィリーはローキックで猪木をコーナーに追い詰める。
この距離を待っていた猪木は、ウィリーが接近してパンチの連打にくると、透かさず胴体タックル!
しかしウィリーもこの辺は研究済み。
上からがぶってロープに逃げると鋭い左ジャブ!
猪木はアリキックで返す。
さらにスライディングしてのアリキックで1R終了。
インターバルの最中に永源がウィリー側のセコンドの多さに抗議。
明らかに極真側の人間が多数リング下に集まっていたからだ。
2R
開始と同時にウィリーは大きなモーションから回し蹴りを連発。
正拳突きも繰り出すが猪木は全て躱すとタックルを仕掛ける。
ウィリーは上段回し蹴りから膝蹴り。
上から突き刺すように肘打ちで追い込む。
近寄って来たところに猪木は格闘技戦用の秘密兵器のヘッドバットで応戦。
ウィリーもヘッドバットで返す。
ブレイク後、猪木は奇襲の前方回転。
余裕で躱したウィリーは猪木の起き上がり様を狙って顔面にキックを叩き込んだ!
しかし当たりが浅かったため、猪木はタックルのフェイントからレッグシザースで遂にテイクダウンに成功。
しかしもつれてリング下に転落。
ウィリーが上になって落ちたため、そのまま馬乗りになってパンチの嵐。
場外カウントが進む中、極真の連中が一斉に雪崩れ込む。
新日の連中が駆け寄る。
ゴチャゴチャした後、猪木が立ち上がると額から流血している。
一旦は両者リングアウトの裁定が下された。
しかしレフリーのユセフ・トルコはウィリー側のセコンドに対して何やら怒鳴りつけている。
館内騒然とする中、立会人の梶原、黒崎両氏に加わり新間も加わり協議。
協議した結果、3Rから試合再開となり場内は大歓声に包まれた。
ここでレフリーのトルコがマイクを掴んでウィリー側のセコンドに対して、人数が多すぎるから出て行けと一喝してから再開のゴングが鳴った。
3R
試合再開後、ウィリーは猛ラッシュ!
猪木をコーナーに追い詰めるが、猪木はスルッと場外にエスケープ。
このプロレス流インサイドワークといい、1Rで見せたロープワークといい、猪木がプロレスラー代表として、この闘いに臨んでいたことの表れだと感じずにいられない。
リングに戻るとウィリーの右正拳突きに合わせてカウンターの張り手一閃!
1R、2Rより距離を詰めて来た。
そうなると当然、組みにいく。
胴体タックルがガッチリと入り、小外刈りからテイクダウン!
今度は猪木が上になる。
しかし再び縺れてリング下に転落。
またしてもセコンド陣が群がる!
カメラが猪木を捉えると頭を押さえて立ち上がるとところだ。
いち早くリングに戻ったウィリーは右の肘の辺りを押さえている。
リングに戻った猪木にウィリーが猛然と襲い掛かる!
打ち振り抜き通す上段回し蹴り!
ダッキングで躱す猪木。
更にウィリーは膝蹴りから肘打ちで追い込む!
しかしそれらを敢えて受け流してから腰投げでウィリーを投げ飛ばす猪木。
右腕を捕らえ、腕ひしぎ十字固めの体勢に入ろうとした瞬間、ウィリーの蹴りが額にヒット!
不意を突かれた猪木は揉んどり打って倒れる。
倒れる猪木に上から正拳突きに出るウィリーだったが、猪木は瞬時の判断で蟹挟みに捕らえた。
ウィリーの巨体を見事に両脚だけでコントロールした猪木。
このタイミングの取り方は天性のもの。
しかしここで焦ったのか不完全な体勢のまま腕ひしぎに入ってしまった。
当然ダメージを与えられぬ内に寝技5秒のルールに泣いた。
ウィリーは一度、場外で間を置きリング内へ。
そこへ猪木はスライディングしてのアリキック。
ウィリーが膝蹴りで返す。
膝を捕らえたところで3R終了。
放れ際、一瞬の隙を突きエルボースマッシュを入れる猪木。
実に素晴らしいプロレス流インサイドワークだ。
4R
ウィリーは飛び込んででの横蹴り。
猪木は避けてからドロップキック!
両者共に空を切る。
組み付く猪木にパンチを振り回すウィリー。
縺れながらそのまま場外へ転落。
またもや一斉に群がるセコンド陣の騒乱の中、猪木は強引に首投げでウィリーを倒し、今度は完璧に腕ひしぎ十字固めに捕らえた!
リング内なら5秒だがリング外なら治外法権。
15秒使って腕を殺せる。
悶絶するウィリー!
結局、15カウント入り両者リングアウトの裁定が下されたのだが、このリング下での攻防の時に猪木はアバラ骨に、ウィリーは右肘に各々大きなダメージを負ってしまい試合続行は不可能と判断したドクターがストップを掛けたのであった。
こうして猪木最後の異種格闘技戦は両者痛み分けという何とも歯切れの悪い結末で終わってしまいましたが、新日本プロレスと極真会館の両方のプライド、世間的な評価を保つことを考えたら、この結果で良かったのかなと思います。
以上(^O^)/
アントニオ猪木
珠玉の名勝負コレクションvol.60でした!
どうもアリガト~(-o-)/
コメント
2015/09/22 21:44
24. >>23 パワーさん
確かにセコンドが介入し過ぎだったね(-。-)
猪木サンがアバラを痛めたのだってウィリーにやられたんじゃないからね(-.-)
街の喧嘩じゃないんだから、もっと正々堂々と闘わせてほしかったね(-_-)
返コメ
2015/09/22 21:34
23. リング場で闘う選手以外にも会場全体に緊張感のあった試合だったと思います
試合を楽しみにしてるお客さんやテレビで観る人のためにもセコンドはあまり出すぎたりしないでほしいです>_<
ですがこの試合はスリルあふれる名勝負だと思います(^∇^)
返コメ
2015/09/22 21:32
22. >>21 ランさん
途中まではやはりハラハラドキドキが
強かったですね(・・;)
リング下に落下する度に
ウィリーが上になるのを観て
「なんでウィリーがいつも上になってるんだよ~」って思いながら観戦してました(^.^)
返コメ
2015/09/22 20:02
21. あの一戦は、かなり緊張感がありましたね。
極真も好きだったけど、猪木信者の俺としては、猪木が勝つのを信じて、ハラハラしながら観てました。
返コメ
2015/09/21 22:22
20. >>19 コテツさん
まいどっ( ・ω・)/
観客も新日派と極真派に分かれていたし、極真側のセコンドも多数リング下に陣取っていたからね(・・;)
返コメ
2015/09/21 22:15
19. ばんわ(^^)/
この試合はビデオで見ました(^_^)v
緊張感もですが観客のテンションの高さに驚きでした(゜ロ゜;ノ)ノ
返コメ
2015/09/21 20:39
18. >>17 レインメーカーさん
緊張感があった異種格闘技戦は何試合もなかったけど、この試合は緊張感だけだったら1、2を争う試合でしたよね(^.^)
本当はもっと色々と書きたかったけど真相やら何やら書いても面白くないから今回は…というか、いつもだけど…書きませんでした(・_・)
真相なんて知らないほうが
いいんだよね(・・)
ワタクシはそう思います(^∧^)
返コメ
2015/09/21 18:57
17. 本来異種格闘技戦は、緊張感があって当然だと思います。交わる事自体双方の歩み寄りと譲れない部分があるわけだから・・・
この試合は、特に極真側がナ-バスになって殺気だった空気のなかで行われた試合でしたね…。
裏事情も色々と知ってますけど、ここでコメントするのは野暮な感じがするので控えます。
1つだけ言えるのは、こんな試合を出来るのは猪木サンしか居ないって事ッスね…(^ー^)
相変わらず、浮いたコメントをして申し訳ないです(。>д<)
返コメ
2015/09/21 13:19
16. >>15 SYDNEY&SADNEY(´ー`)&(`∀´)さん
確かに似合わんな(・。・)
ニュースもプロレス実況のように読めばまだ聴いてられるけどね( ̄ー ̄)
返コメ
2015/09/21 13:15
15. >>12 ★コイサン★さん
私の女友達で古館の大ファンで実況スゲェうまいやついたな(笑)(笑)
古館はよニュースステーションやめろ~
似合わないし!(笑)
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