伝説のレスラー 番外編 アントニオ猪木 珠玉の名勝負コレクションvol.71
伝説のレスラー番外編
炎のファイター '燃える闘魂 'アントニオ猪木
「珠玉の名勝負コレクション」vol.71
IWGPの敗戦ショックから、なかなか立ち直れないでいた猪木の前に新たな敵が群れを成して現れた。
長州率いる革命軍だ。
最初は長州とマサ斎藤、キラー・カーンの3人だったが、国際はぐれ軍団を離れた浜口が加わり、更に海外修行から帰国した谷津嘉章を加えて新たに「維新軍団」を結成。
その後、寺西と小林邦昭も加わり増強した維新軍団は、新しい勢力が旧体制の大権力者である猪木に歯向かうという図式が幕末維新の志士にオーバーラップし、若者を中心に大ブレークするのである。
新日正規軍と維新軍団の闘いはシリーズを重ねる度にエスカレートの一途を辿り、遂に全面対抗戦で一気に決着を着ける事になった。
前年の11月3日に世界初の綱引きで対戦カードを決める4対4のシングル対決が組まれたが、今回は柔道の団体戦方式(勝ち抜き戦)で行われる事になったのだ。
新日側は先鋒に藤波、次鋒に高田、中堅に木村(健)、副将に藤原、大将には勿論 アントニオ猪木。
対する維新軍団は先鋒に小林(邦)、次鋒に寺西、中堅には谷津、副将が浜口で大将は長州力であった。
マサ斎藤、キラー・カーンが不在で手薄ではあったが長州の顔は自信に満ちていた。
前年の4対4対決では2勝1敗1分けで勝っているからだろう。
一方、崖っぷちに立たされた新日正規軍は、意表を突いた藤波先鋒作戦で勝負に出た。
この作戦はズバリ的中。
藤波は先ず小林を原爆固めで料理し、続く寺西にも勝利。
中堅の谷津にはロープに足が絡みつき、エプロンカウンテッドアウトで惜しくも敗れはしたが役目は果たした感はあった。
谷津は高田に勝ったが木村にフォール負け。
その木村が浜口に敗れたのが新日側は誤算だった。
浜口と藤原の副将戦は引き分け。
斯くして文句なしの大将同士の対決で決着が着けられる事になったのである。
☆名勝負71
1984年4月19日 東京・蔵前国技館
◇新日正規軍vs維新軍5対5勝ち抜き戦
◆30分1本勝負
vs 長州力
◯A猪木(レフリーストップ 13分44秒)長州●
ロン毛になり、メキシコから自信を着けて帰国して来た長州が、初めて猪木と激突する時が来た。
しかも軍団の大将同士としての対決だ。
意地と意地、プライドとプライドの闘いになるであろう。
序盤は手の内の探りあいかと思われたが、長州はパワーに物を言わせファイヤーマンキャリーから腕ひしぎ十字固めで先手を取った。
しかし猪木は冷静にこれを崩すと素早い動きでリバースのインディアンデスロックで長州を捕らえる。
長州はロープに逃げる。
ロープブレーク後、長州は猪木の顔面を張った。
猪木は微動だにしないで冷静に長州の脚を刈り、テイクダウンさせるが長州は素早く猪木のバックを取る。
一進一退。
しばらくグラウンドの攻防が続く。
長州が上から力で猪木をフォールしようと試みるが、猪木は黄金の人間橋でこれを跳ね返す。
素晴らしいブリッジである。
猪木はブリッジ後に巧く体を入れ替えて腕ひしぎの体勢に入るが、長州はパワーでこれを阻止。
極らないと判断した猪木は、透かさずショートアームシザースに切り替えた。
それをパワーで持ち上げる長州。
しかしバランスを崩して倒れてしまう。
長州は一旦、リング下にエスケープ。
リングインした長州はサイドヘッドロックからフロントヘッドロックで猪木のスタミナを奪おうとする。
しかし猪木はリバーススープレックスで長州をマットに叩きつけ、そのままフォールの体勢に。
今度は長州がブリッジでこれを返す。
クルッと体の向きを入れ替えた長州は、そのまま猪木を担ぎ上げカナディアンバックブリーカーに捕らえた。
猪木はトップロープを蹴り、その反動で着地し再びリバーススープレックスで長州をマットに叩きつけ、素早くグラウンドに移行しアームロックで絞り上げた。
アームロックのまま立ち上がるとフルネルソンに長州を捕らえる。
長州がこれを堪えようと腰を下ろした瞬間、透かさず猪木はフルネルソンを解き長州の両足を掴んでテイクダウンさせジャパニーズレッグロールクラッチに捕らえたが、カウント2で長州は脱出した。
立ち上がった長州は猪木より先に仕掛ける。
素早くバックを取るとバックドロップで猪木をマットに叩きつけた。
更に立ち上がり猪木をロープに振ると、維新魂をぶつけるリキラリアット!
ビシッと猪木の喉元を撃ち抜いた!
そして間髪入れずにサソリ固めの体勢に入るが猪木はステップオーバーさせない。
必死に堪える猪木だが長州は渾身の力を振り絞り、遂にステップオーバーに成功!
耐える猪木!
猪木は身体の柔軟性を利してクルッと回転しサソリを崩す。
倒れた長州をそのままアキレス腱固めで捕らえる。
悲鳴を上げる長州。
しかし少し時代が早過ぎた。
レフリーはサソリ固めが崩れた体勢で猪木と長州が縺れていると判断し、ブレークを命じてしまうのである。
もう少しアキレス腱固めで長州の脚を痛めつけてほしかった。
レフリーも技を覚えて欲しいと感じた瞬間でした。
まっ この時代はワタクシもアキレス腱固めなんて知りもしませんでしたけどね(* ̄∇ ̄*)
ブレークする際に長州が猪木に蹴りを入れた。
すると先程までは冷静に試合を運んでいた猪木が、いきなり鬼のような形相になり張り手を長州の顔面にぶち込んでいく。
長州も後ずさりながら手を出すが猪木の手数に圧倒され、あっという間にコーナーに追い詰められてしまった。
レフリーがブレークを命ずる。
離れ際、今度は猪木が長州のインローにアリキックをぶち込んだ。
グワッと悲鳴を上げ崩れる長州。
かなり効いたのか追い掛けることもなく、静かに立ち上がりリングの中央に。
ガッチリとロックアップ。
長州はダブルリストアームサルトで猪木をマットに叩きつけ、そのままフォールの体勢に入るが猪木はヘッドシザースで切り返す。
長州はなんとか脱出し猪木の首に飛び掛かるが、直ぐにヘッドシザースで切り返されてしまった。
長州は猪木の脚を十字に固め脱出。
そのままゆっくりと立ち上がるとストンピングの3連発だ!
猪木を引きずり起こした長州はボディスラムの要領で猪木を担ぎ上げると、対角線上に走りアバランシュホールドで叩きつけフォールの体勢に入るがカウントは2。
カウント2で返されても焦ることなく、首投げから首四の字固めに捕らえたところは成長した証か。
反転してロープに逃げる猪木の胸板に長州はストンピングを4連発ぶち込む。
猪木を立ち上がらせ場外に放り出そうとするが、猪木はこれを嫌いコーナーに。
長州は猪木の胸板にパンチを2発ぶち込んでから、リング中央に猪木を引きずり出し、顔面に張り手を入れようとしたが、猪木はこれをカット!
物凄い形相で長州の顔面に張り手を4連発ぶち込んだ!
ピタリと動きが止まった長州に狙いすました延髄斬り1撃!
揉んどり打って倒れる長州の髪を鷲掴みにして立ち上がらせると顔面にドロップキック速射砲!
ボディスラムで叩きつけた後、スルリとコーナーによじ登りダイビングニードロップを突き刺した!
そして一気に卍固めに捕らえる。
しかし長州は体勢を崩して脱出。
猪木は長州が立ち上がるのを待ってから延髄斬りをもう1発ぶち込んだ。
先に立ち上がった猪木は両手を鷲のように広げ観客にアピール。
長州が立ち上がると再度、卍に捕らえた!
今度はガッチリと入る。
しかし長州はギブアップしない。
維新魂に掛けてでもギブアップだけはしたくないのだろう。
レフリーのミスター高橋が実況席に居る審判部長の山本小鉄の方を見る。
すると山本小鉄は実況席を離れ高橋の所へ駆け寄り何やら指示を出す。
ここでレフリーがゴングを要請。
レフリーストップにより猪木の勝利が確定した。
なかなか立ち上がれない長州を尻目に両手を高々と上げる猪木。
明と暗がハッキリと分かれた瞬間であった。
実況席に戻った小鉄さんは「長州は口から血の混じった泡を吹いているので止めました。」と解説。
誰もが納得の裁定であった。
この大将同士の対決を制した新日正規軍は4勝3敗1分けの成績で維新軍団の野望を打ち砕いたのである。
だがギブアップを発していない敗北を理由に長州は、この試合の後から猪木との再戦を叫び続けていた。
以上(^O^)/
アントニオ猪木
珠玉の名勝負コレクションvol.71でした!
どうもアリガト~(-o-)/
コメント
2017/03/02 21:41
48. >>47 タカアキさん
時代背景も現代とは随分違ったのもありますよね( ̄ー ̄)
アメリカやイギリス、メキシコと様々な国に渡って修行を積み重ねてから、修得した技術を我々に観せてくれましたもんね(^。^)
一回りも二回りも大きくなってから凱旋し、逞しくなった姿を観せてくれた。
願わくは馬場サンや猪木サンといった世代の選手から、それを観たかったです(^^)
返コメ
2017/03/02 18:46
47. >>46 ☆コイサン☆さん
そうですねぇ…。(’-’*)♪
もし、昭和プロレス時代のレスラーが、ガタイと体重があって、適当に技の見せ合いだけしてればいいって考えだったら、こうはなってはいない。
真摯に、真剣に取り組んでくれたこそプロ・レスリングとなり、あれだけのプロの試合を我々に見せてくれて、数々の信じられない逸話も生まれた。
本当に感謝ですよ
返コメ
2017/03/02 13:48
46. >>45 タカアキさん
レスラーって鍛え方が
半端じゃないですからね(^^)
だから逆に過信がコワイ(;゜Д゜)
何時なんどき、何が起こるか判らない状態で闘っていても、良い試合を観せてくれているレスラー達には本当に感謝ですよ(^.^)
返コメ
2017/03/02 13:36
45. >>44 ☆コイサン☆さん
そこが、やはりレスラーの凄いとこでしょう(^∇^)
強靭な身体にスタミナ!
他の格闘家ではマズは有り得ない。
返コメ
2017/03/02 12:40
44. >>43 タカアキさん
最近の試合は全く観ていないですけど、その話は知ってます(^ω^)
どす黒くなるって相当ですよね(~_~;)
でも骨は折れていないという(・・;)
2人とも頑丈なんですね(  ̄▽ ̄)
返コメ
2017/03/02 12:31
43. >>42 ☆コイサン☆さん
![[冷や汗]](https://img.550909.com/emoji/ic_face_csweat.gif)
![[わーい(嬉しい顔)]](https://img.550909.com/emoji/ic_smile.gif)
各レスラーへの観察力、さすがですね(o^∀^o)
懐かしのシーンみたいので何回観ても、あれだけ全身の力を込めて打ったら、自分の腕すら破壊してしまうくらいなのに、そんなのはまったく考えていないですモンね
最近ので見応えがあったのは、健介と小橋の逆水平の打ち合いですかね
お互いの胸板に、合計200以上もブチ込んで、ミミズ腫れからドス黒く腫れ上がってた(笑)
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2017/03/02 12:08
42. >>41 タカアキさん
力道山亡き後、袈裟斬りチョップや逆水平チョップを使う選手は多数存在しますが、やはり何かが違ったのでしょうね(^_^)
写真で観る限りでの判断ですが、力道山のチョップは可成り脚を拡げて打ち込んでいます。
下半身に力を込めて全身でチョップを叩き込んでいるから、その辺が他の選手と違うところかなと(^^)
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2017/03/02 10:50
41. >>40 ☆コイサン☆さん
![[あせあせ(飛び散る汗)]](https://img.550909.com/emoji/ic_asease.gif)
あぁ、全米での禁じ手の話は聞いたことがあります。
あの、強烈に降り下ろすチョップで、相手の胸板ではなく肩口から喉元スレスレに叩き込むから(笑)
それで、誰かの鎖骨を1発で破壊して禁じ手にされそうになったとか
今もってしても、天龍や小橋より1発の破壊力は相当上でしょう(笑)
Ψ( ̄∇ ̄)Ψ
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2017/03/02 10:02
40. >>39 タカアキさん
ヒロ・マツダもテクニックには
定評ありましたからね~(^。^)
でも誰かが言ってましたけど、やはり猪木サンと比べちゃうと総合的に劣るということですね(^_^)
なんだか踊ってるように見えてしまうみたいなことでした(-.-)
それでもホッジと対等に渡り合ったんですから強さは本物でしょうね(^∇^)
力道山の空手チョップは全米で禁じ手にしようとしたぐらいですから、相当な破壊力だったんでしょうね(^.^)
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2017/03/02 9:44
39. >>38 ☆コイサン☆さん![[冷や汗]](https://img.550909.com/emoji/ic_face_csweat.gif)
![[あせあせ(飛び散る汗)]](https://img.550909.com/emoji/ic_asease.gif)
だてに、9百何十連勝もした男ではなかった
確かに、さっき挙げられた3人プラス、猪木さんとヒロ・マツダさんがが加わったら、それこそテクニックの見応えプラス、本物同士の殺気立った攻防にファンも酔いしれたでしょうね!
(’-’*)♪
想像するだけでゾクゾクきますよ!
ちなみに、あのテーズをして、力道山の空手チョップには本気でビビッてたとか
やはり、日本プロレス界の親父ですね(≧∇≦)
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