優しいバス｜ワクワクメール

優しいバス

バスが来た。

冷たい秋の風が吹くなか
待っていたせいか、体は少し冷えていたかな

いつも以上に混雑する車内は、遠征にでもいってたのだろうか、我が子と同じ中学のジャージが七割を占めていた。

「君たち部活帰り？」

車内の優先席前に陣取る子どもたちが
どうぞどうぞと身振りで席を勧めるので声をかけた。

『はいっ、練習試合でした。どうぞ座って下さい』周りの子達も頷いている

「だいじょーぶ、若いから～♪」私の返事に、彼らはニタッと笑い、そのまま席の前で立っていた。

ー次、止まりますー

降り口を塞ぐように立つ彼らに私は声をかける
「ほら、降りる人が通れないよ。座れ座れ♪」

遠慮しつつも座ってくれたお陰で通路が空いた。

照れるようにこっちに笑顔を向ける彼ら。。めっちゃ素直でかわいいなぁ(笑)

小さな赤ちゃんを抱っこしたママが乗ってきた。
混雑してきたので、入り口で子どもを守るように立っていた。
中学生たちは、気にしつつも距離があるから譲れずに居るようだった。

バスが止まったタイミングで「座りません？揺れると危ないし」と、抱っこのママに、
「君たち、１つ席を空けられる？」と中学生にも声を掛けた。

その途端、『どうぞっ』と、３人が席を立ってくれた。

びっくりする抱っこのママに「動き出す前に座って♪」

立ってくれた子達に「そんなに空けなくても(笑)、でもありがとう(^^)」

とっても暖かい気持ちになりました♪

バスを降り、信号で止まっている横を通りすぎるとき、視線を感じて窓を見上げた。

最初に譲ってくれた子が、ペコリとお辞儀をしてくれたんだけど、あれはどういう意味だったのかな。

同じ冷たい風の中を家まで歩いたけれど
さっきまでの寒さを感じることなく、ニコニコしながら帰りました。