好きだった人に拒絶されて
行き場のなかった
「好き」を
誰かにぶつけたかった




ただ、躰を持て余して
自分を欲しいと言ってくれる人に明け渡した
感情は伴ってなかった




でも
少しずつ
変わってきた



好きだった人への未練は
少しずつ薄れて



気づけば
あなたの事を考える時間が多くなっていた






“傾倒しすぎてはダメだって分かっている”

“好きという言葉を言いたいだけ”

どっちにしても愛の言葉を言うべきじゃない
そう思っていた



でも今


抱かれている時
切なくて
言いたくて
たまらなくなる



言ってはダメだと思えば思うほど
頭の中をその言葉が席巻してゆく





言葉を言いたいだけ
本当にあなたを好きな訳じゃない
どんなに言い聞かせても
おさえきれない



　 　　　　　　


あなたが好き
好きよ
愛してる
愛している





　 　　　　　　 そう、言いたいだけ













【19/3/31記】