初めてってことでもないけれど、そこまで慣れてないから今も動揺している。

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僕は目を合わせて話すのが苦手だ。でも、苦手なことを認識しているから、目を合わせて話すことを努めている。でも、だからと言ってうまく行くわけでもないので、眉間とか鼻先など、ちょっと違うところを見て目を合わせている風にしている。あくまで風だ。
以前、おでこを見ていたら、『おでこになんかついてますか？』と聞かれたことがあった。それ以来おでこは見ないことにしている。

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話は戻るのだが、今日、仕事のことで相談があると言われ、ほんの数回しか会ったことのない女性と僕と２人、会議室で話をした。
でもやっぱり話だけだと分かりにくいねってことで実験室に移動し、モノを見ながら話をしていた。当然会議室よりは女性との物理的距離は縮まる(心の距離は一定程度の間隔で開いている)。
僕は背が高いわけでもないけれど、それでもその女性より背が高いから、少しだけ見下ろすような構図になる。
その時だった。

話をしていると、どうゆうわけか、自分の胸元というか首辺りを何度も触っている女性。まさか！
もう相談事なんて頭に入ってない。耳にさえ入っていない。もしかして、もしかするとだ。いや、信じたくない。でも、やっぱりもしかすると…

まさか、僕がその女性の特定の部分を見ているとでも思われたのだろうか。だから、それを隠すような行動を取ったのだろうか。

いやいやいや、僕は本当に見てないよ。
神に誓うよ。仏にも誓うよ。

だって僕、あまりその部分に興味ないもん。
と、自分の性癖を暴露できる空気でもない。
向こうも困っているのかも知れないけど、僕だって困っているのだ。

とりあえず、体を彼女から見ると不自然にも90°(垂直)にして、どこか遠くを見ながら議論をするのだった。

こうゆう体験、初めてじゃないけど慣れてない。



東京は、そろそろ梅雨が明けそうだ。
僕は前だけを見て夏に向かっていこうと思う。