短編4話 ー日々思う、ただ感じる、それだけー
40代前半  東京都
2021/12/11 18:57
短編4話 ー日々思う、ただ感じる、それだけー
ー私語と仕事ー
忙しいと言い、それなりに残業時間も多い女性がいる。
そのわりには若い男性との楽しそうなお喋りが多い。声もそこそこデカイから、気にしなくても耳に入ってくる。だから分かる。私語であって仕事の話ではないことが。
あの時間にカネが払われていて、さらに残業するごとにカネが彼女の私語に搾取されてゆく。
僕が社長ならあんな人材は要らない。短い時間で最大の成果を出してほしいものだが、1つ言えることは、僕は社長ではないのでそんなことを考えなくても良さそうだということ。
お前自身は大丈夫か?と、自分に問いかけ自分を戒める。
反面教師は近くにたくさんいる。大変に有り難いことだ。


ー欲望、僕の中のもう1人の僕ー
内に秘めた欲望が牙を向く。
猫のご飯、マスク、珈琲、洋服、雑貨、職場で付ける透明ピアス…。必要経費とする消費に当たるのか、ただの散財なのか、もはや何だか分からない。
先日から暇さえあれば楽天スーパーセールを見ていた。
『お得』『セール』『ポイント●倍』の言葉に心が踊るとても楽しい時間。
ついつい体も踊り出したくなるのだが、ダンスとやらにはセンスの欠片もないらしいから僕は踊らない。
楽しい時間は、すぐに過ぎ去ってしまう。
本日未明、楽しい時間は終わりを告げていた。


ー大人、抜け感を今も探しているー
40歳を過ぎてから、これからの人生の方が今までよりも気を遣い謙虚でなければならない。またその一方で、より楽しみたいものだと思うようになった。
気遣いは例えば加齢臭だ。あれは自分では気づきにくいのに周囲に迷惑をかける代表的な事例の1つだ。後は先輩風をやたらふかせたり、経験や過去の功績にすがったりするのもみっともない。
それはそれとして、これからのファッションはどうすべきか?を考えている。
ブランドものに包まれるのがオシャレとは思わない。そもそもブランドに包まれるるほどの財力は持ち合わせていない。
大人こそ抜け感だ。ちょっとの隙だ。それをうまく表現できるバランス感覚だ。
とは言え、何をどう変えればいいのか、そもそも変えるべきなのかイマイチまだ分からない。
だからと言って人生感を変えるためのインド旅行などは計画していない。


ー東から西へー
レナード彗星なるものが大接近していて、今は明け方東の空から見えるとか。それが太陽に近づいて、今度は夕方頃に西の空から見られるかも知れないとか。しかもその彗星はもう地球には帰ってこないと言う。
僕にはなんのことだかサッパリ分からないけれど、天体とかは結構好きだ。
40にもなって分からないことがこんなにも沢山あるのはどうなんだろうか。
『一生勉強 一生青春』相田みつをの言葉。
どちらも大切なこと。
とりあえず明け方、東の空を見てみよう。そう思った。
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