前途多難なアベノミクス
70代以上  東京都
2013/06/19 16:24
前途多難なアベノミクス
安部総理は本当に良く頑張っていると思う。 日本国内を次の選挙で一つにまとめ、長期安定政権となる基盤を構築する事に成功するだろうと僕は思う。 そして心からこの総理を応援したい。

しかし私は、世界の経済はこれから本格的な暴風雨圏に入るだろうと思っており、アベノミックスは多くの困難に直面すると思う。

まずはアメリカ:
歴史的な低金利、およびボンド購入による貨幣大量発行でアメリカ経済はリーマンショック後に先手を打ちつつデフレに以降する圧力を回避し、表面的には経済が回復基調に向かっている所まで来た (実質失業率は実際に失職しており、働く能力を持つ人々を全て含めると二ケタ台である事は間違い - 現在の失業者指数は失業保険を受け取っている人数であり、期限が切れ対象外になった人々を含まない - アメリカ経済は以前として各地で低迷しており、一般市民が感じている経済的不安要素は過去よりはるかに多く、それは貯蓄高を見れば歴然である - アメリカ全人口をベースとした平均貯蓄高は収入の3%以下だ)
7月のFRBが発表する経済指数、及び利率の変化に注目したいが、おそらくレートは2%を超えて行くであろう。 これば現行のボンドマーケットの推移から推測できるのだけれど、アメリカの経済がバブルになる事を回避することを意味する。 しかし同時にアメリカは更なる貨幣の発行を余技なくされるだろうと思う。 これは金の値段の推移に着実に反映するだろう。 つまり、貨幣価値の低下により金は高騰する。

現在、アベノミクスの影響により、円安傾向が進み、これはユーロにも影響を及ぼしており、金の値段は現在下がり基調だ。 現在1オンスはUS$で1,360から1,400ドル前後の範囲内を推移しているけれど、USボンドの急騰により現在から来月のFRBの経済指数発表までかなり値下がりすると思われる。 第一次サポートは$1,330、第二が$1,300、しかし、これを抜けると一気に$1,200以下の可能性も専門家は示唆している。 しかし、この値動きも短期的な物となるだろう。

ワイルドカードは中国経済の動向: まったく信用出来ないのがこの国の経済指数。 IMFは中国の経済成長率をつい先日発表された中国政府からの指数により下方修正し、最終的に中国の経済成長は年率4%代になるだろうと推測している。 私はこの数字すらかなり上乗せされた数字だと見ており、現在の中国経済はマイナスと見ている。 この理由は香港と中国本土の資金流用数、及び現に中国から輸出されたであろう鉄道稼働率を比べると見えてくる。 どのように見ても、中国本土から輸出されたグッズの総量は資金の流れと合わず、商船は仕事が無くけっこう新鋭である船がインドで解体されているのが現実だ。 中国経済は大幅に衰退し、近年中に現軍事力増強を維持出来なくなるだろうと推測する。 ヒラリー・クリントン前国務長官は、アメリカ国内の大学における講義で、中国は20年後には世界で最も貧しい国になるであろうと生徒に伝えている。 その理由は私の住むシアトル、又はカナダのバンクーバーに行き、中国から移民して来た人々がどのような生活をしているかを見れば理解でき、納得すると思う - 細かい事はここでは書かない。 しかし、へたをするとまた大規模な流血革命が起こる可能性を秘めているのが現在の中国経済動向であり、中国元貨幣はただのただの紙くずに変貌する可能性を意味する。

EU諸国・・・ イタリアの首相がアベノミクスをお手本にしたいと言ったが、だからイタリアの経済は現状に至っているんだと痛感した次第。 ドイツの首相もしかり。 一国家の首相でありながら、帳簿の意味を理解されていないと思われる。 EU諸国は自国により自国貨幣を発行する事が出来ない。 これは根本的な日本とEUの違いであり、EUが現在の経済的混乱から脱却する事の難しさを意味している。 過去数週間の間、ヘッジファンドの動向により、USドルとユーロの変動により金の価値がある程度推移していたが、これも限界に来ている。 ヘッジファンドがユーロ圏から巻上げた資金は多大であり、現実を理解するヨーロッパ人はどれほどいるのだろうか? ドイツはもうユーロを底支えする余裕をもう持ってはいない。

さて、なぜ長々と上記の事を書いたか・・・ 私の頭の中にある事をまとめるためでもあったのだけれど、ようは米ドル、中国元、そしてユーロと大幅安値に向かう兆候を見せている。 アベノミクスの3本の矢(大胆な金融政策・ 機動的な財政政策・ 民間投資を喚起する成長戦略)の一つの金融政策がどこまで世界的な貨幣価値喪失暴風雨の中で耐えられるであろうか・・・

金の値動きを注視する事が一つの目安となると思う。 現在の圏内推移から底値を付き、反発に転じた時点での買い圧力は相当な物になるだろう。 そしてこれは世界経済の大混乱を意味する。 金1オンスがUS$1,900を超えて行った時におそらく我々は実感する事になるだろう。 ただしこれは別の意味で日本にとり好機でもある。 おそらく円は対ドルで高値を付けており、国外資産買い付けに最も適した環境が訪れると思われる。
コメントする

…━…━…━…

無料会員登録はコチラ

…━…━…━…