札幌もサクラが咲き春が訪れている。

毎年、この時期になると思い出す。

黒光りする粋なアイツ。


そう。

カラスである。

黒光りと言うと、勘違いされた方も多いと思うが、
アダルト要素は一切無いので要注意。



札幌は北の大地だけあり、桜と梅が
ほぼ同時に開花する



以前に住んでいた部屋は中央区にあり、
無駄にオシャレであった。


建物の外エントランスの様な所があり、
桜と梅が植えてあったのだ。


ある日、ふと見ると梅の実が大量に散らかされ、
食い散らかされていた。


汚いなあとは思っていたが、そんなに気にせず、
のほほんと生活していたが、
そんな平和な生活は長続きしなかったのだ。


次の日の朝、出勤の為に家を出ると、黒い塊の様な物が梅の実をついばんでいた。



その塊は自分を見るなり声を上げた。


「ガァ～！」


もう顔面蒼白である。



それはもう恐ろしい形相で威嚇するのだ。

自分はそこを通らなければ出れない。

まさにリアル通せんぼ。



羽を広げ、「あ？掛かってこいよ？おら。」と、
言わんばかりであった。

鳥界のDQN。



「こええ。」

思わず１人言が声になるレベルであった。



どうやっても、相手は制空権を握っている。

最初から勝ち目など無いのだ。

仕方がないので、１度、部屋に戻り傘を持ってきた。


傘を差せば空からの攻撃は防げるであろうとおもったらのだ。




案の定、作戦は大成功！

見事、部屋から脱出出来たのだが、
晴れた小春日和に毎日、傘を差して走って出ていく男。


完全に不審者である。



やるな！
カラス！