むかしばなし ~ 図書館編 ③
前回の「未熟男子の女子攻略作戦」の女の子とはその後数回会って自然消滅したのに対して、この図書館女子とは私がアパートを引っ越すまで続いた。
いや、続いたどころではない。
取り憑かれたと言うべきかもしれない。
週に2, 3回のペースで夜中に電話がかかって来る。
「ねぇ、今中島公園にいるんだけど迎えに来てくれない?」
要はタクシーで帰ると5千円以上かかる自宅まで送って欲しいとのこと。
折しも大学は夏休みに入っていたので、私は眠い目をこすりながら何度かアッシー君を務めた。
さすがに酔って寝ていたときには迎えに行けず「ごめんね」と断るが、
「じゃ歩いていくから泊めてちょーだい♪」
棚からボタ餅と考えればこれはこれでよかったのかもしれないが、そのうち連絡なしに訪ねてきたり、夏祭りの帰りに友達3人を連れて来て全員のアッシー君をやらされたり、とだんだん手に負えなくなってきた。
しかも彼女は労力ばかりではなく金もかかる。
迎えに行けば夜中でも当たり前に「おなかすいたぁ」、家に来れば貴重な保存食料を食い尽くす、送迎のガソリン代も万単位、とてもじゃないが貧乏学生にはやってられない。
ところが、私がそろそろ手を切ろうと考え始めると、不思議なことに彼女はそれを察するのか、ボタ餅だけを届けに遊びに来る。
「ゴムなんていらないよ。ドバッと中に出してぇ」
この若さにしてこの男をあやつる能力、天性の素質なのだろうか。
彼女にとってはキスもセックスも特別なことではないのだろう。
金に換えられるときは金に換える、送迎や宿泊が必要なとき、ごきげんを取りたいときはそのために使う。
当時の私にとってもこの子は彼女でもセフレでもなく「利害関係」、そんな間柄だった。
彼女が今で言う援を始めたのは高1の秋、妊娠中絶の費用を捻出するためだったとのこと。
出会いサイトもなければテレクラもまだまだのこの当時、彼女は人づてに相手を探し数人の客を得た。
そのおかげで彼女は中絶できたが、用が済んだからバイバイというわけにも行かず、今も誘われればなんとなく続けている。
そんなお話だった。
彼女は見た目も服装もごく普通の高校生だった。
話す話題もごく普通なら一緒に連れて来た友達も一見普通の高校生だ。
違うのは援をするかしないかその一点だけ、普通の高校生と紙一重の差しかないのかもしれない。
どんな生業をしていても女性の本質は普通の女性と変わることはない。
私は彼女と知り合ったことでそれを実感することができた。
そしてこの経験がこの後十数年を経て私が鬼畜エロ親父となるきっかけの1つになったような気がする。
コメント
2018/01/20 6:16
2. >>1 ヤン坊マー坊さん
おはようございます
そうでしたか。
こういう女の子って意外にいるものかもしれませんね。
返コメ
2018/01/19 21:30
1. アハハ~
私も似たような経験があります
返コメ