今週になりまた札幌が豪雪に見舞われている。
今回はJR、新千歳空港、バスの大部分がストップ、前回よりも被害は甚大だ。
昔のことを思い出し、気になったことが１つ。

かつて「冬こそJR」のフレーズがCMで流れていたことを覚えているだろうか。

私が幼少期に過ごした町では線路に雪が積もるとどこに線路があるかわからないほどになる。
雪の深さは長靴の上まで、30センチくらいはあっただろう。
だがその未除雪の路線を普通の列車が平然と通過して行く。
列車が通過した後には線路の跡だけが残る、子供の頃からそれを見ていた私にはそれが当然のことと思っていた。

鉄道車両は１両でダンプカーの倍ほどの重さがあり、それを幅10センチほどの車輪で支えている。
車輪の下は空いているので30センチくらいの積雪なら踏み分けて進むことができる。
本来北海道の鉄道は雪に強い乗り物だったのだ。

今回の２度の大雪で２度ともJRが止まってしまったのは、１つは短時間に降った雪の量が多かったからだ。
そしてもう１つは北海道としては気温が高めだったため雪質が重かったからだ。
鉄輪で線路を走る鉄道車両は摩擦が少ないので重い雪を押しのけることはできない。
だから今回の大雪で２度も運行不能になったのだ。
空港の滑走路除雪が手間取っているのも道路の除雪が進まないのもこの重い雪が大きな要因になっている。

ふとここで以前ネットで読んだ地球温暖化に関する記事を思い出した。
残念ながらソースは覚えていない。
地球温暖化が進むと札幌は北陸地方のような豪雪地帯になるという。

気温が上がるとそれに比例して水分の蒸発量が増えるのでその分降水量が多くなる。
かつ気温が上がると雪は粒子が重合して大粒になり重くなる。
今回の２度の大雪とピタリ符合するではないか。

ひと冬の気象現象だけを見て未来を予想することはできない。
だが、今回の大雪が地球温暖化に由来するものだとすれば、この大雪は今年だけのものではない。
将来に向けて政策だけではなく市民レベルでも大雪対策を見直さなければならない、そんな気がする。