背筋が凍った物語 3
私は彼女が引き下がることを期待して切り出した。
「本当に18歳?、身分証とかもってる?」
「手ぶらだから何ももってないよ」
「いずれにしても18歳の高校生にはムリだと思うからやめておくよ」
「聞くだけでも聞かせてくれる?」
「ハメ撮りだよ。ヌードやエッチしてるところを写真に撮るやつ、ムリでしょ?」
「平気だよ」
話し終わったらまた別の世界に消えてしまうつもりなのか、声には抑揚がなくまるで素人演劇のようだ。
「あんな妖怪おばさんよりも私のほうがよくない?」
彼女は私に腕をからめながら胸を押しつけてきた。
腕に胸の柔らかさと体温が伝わってきた。
私はこの子の体温が伝わってきたことで隣にいるのが人間の形をしたなにか、ではなくやはり生身の人間なんだ、と思ってしまった。
「胸はBしかないけど上向いててかわいいと思うよ。見たい?」
「じゃあホテルに行きましょ!」
「今日は生理終わったばっかだし何でもオッケーだよ」
不安が払拭されたわけではなかったが、腕に伝わる体温の温かさと胸の弾力、それに何でもオッケーの危険な誘惑に私の弱い意志力は簡単に屈服してしまった。
私は彼女を車に乗せホテルに向かった。
2分もすると風景は多くの人や車が行き交う普通の町並みに戻った。
彼女はさやかと名乗り、数日前に携帯が料金滞納のために止められてしまったこと、
普段はサイトで募集しているがサイトにアクセスできなくて困っていたことなどを聞かせてくれた。
つい先ほどまでの異次元のような空間はいったい何だったのか、夕方の通勤ラッシュに巻き込まれ彼女の話を聞くうちに不気味な感覚は徐々に意識から遠ざかりホテルに着くころには忘れ去っていた。
ホテルでは充実した時間を過ごせた、と言ってよいだろう。
さやかはかなり細身だが自分で言った通り胸は小さいながら上を向いていてかわいらしく、
ヒップは小さめだが中身が詰まっているような硬い弾力がある。
エッチも援にありがちなマグロではなく、細い身体をしならせるさやかは刺激的だ。
ホテルを出るとあたりはすっかり暗くなっていた。
先ほどの不気味な感覚が頭によみがえって来たが、私はもとの場所までさやかを送って行った。
先ほどの場所に戻ると日が暮れて逆に不気味さは消えていた。
通りは両側から街灯に照らされる普通の住宅街だ。
私はさやかを公園の前で下ろした。
私は目の前にある自販機を見てのどが渇いていることを思い出し、なにか買って飲もうと思い車を降りた。
車を降りた瞬間、私は「しまった」と思った。
たった今車から降りたばかりのさやかがもうどこにも見えない。
通りの向こう側の団地を見ると明かりがついている部屋がひとつもない。
私は車を走らせ家路を急いだ。
自宅に戻り夕食を終えたが、先ほどのできごとはまだ実感がない。
写真を確認してみようと思いメディアをPCに挿入してみた。
メディアが認識されない !!
カメラにメディアを戻してみた。今度はカメラでも認識されない。
撮影モードに切り替えても「コンパクトフラッシュを正しく入れてください」のメッセージが出て撮影もできない。
何度か繰り返してトライしてみたが結果は同じだった。
…もしかすると今日の出会いは本当に異次元の出会いだったのだろうか…
いくら考えても結論が出るはずはなく、不気味さだけが後に残る出会いだった。
コメント
2011/08/07 18:46
8. >りくさん
おひさしぶりです。
コメントありがとうございます。
実はこの話にも全然神秘的でない続きがあったのですが、諸般の事情によりアップしにくくなってしまいました。
ほとぼりが冷めたころに続き、くだらないオチを書くつもりです。
返コメ
2011/08/07 14:55
7. お久しぶりです![[芽]](https://img.550909.com/emoji/ic_bud.gif)
すごぃ神秘的ですね。 さやかちゃんの積極的な姿にもドキドキでした。
おぃらも一気に読んじゃいました
また楽しい日記期待してます。
返コメ
2011/07/31 22:14
6. >裏さん
こんばんは
そういえば、ここは裏さんのメインの行動エリアに近いですね。
当時としては貴重といえば貴重な体験でした。
返コメ
2011/07/31 21:51
5. ふう 私も一気に読んでしまいました
特に場所の情景が私ももしかして待ち合わせ
した場所に似てるなと・・・
貴重な体験でしたね
やはり普通ではない気がします
返コメ
2011/07/31 21:40
4. >◎ちゅ◎さん
残念ながら今は別の団地に建て替えられていて往時のイメージはありません。
札幌市内に夜になると不気味と言われるところはいくつかありますが、
昼間なのに不気味と感じたのはここぐらいですね。
返コメ
2011/07/31 20:59
3. そうだったんですね!
私も当事者だったら不気味で怖くて…考えただけでもこわい(;>_<;)
U助さんが待ち合わせした場所は今も健在ですか?
返コメ
2011/07/31 20:27
2. >◎ちゅ◎さん
こんばんは、いつもコメントありがとうございます。
当時としては不思議というより思い出すたび不気味でした。
カメラはビデオではなくデジカメですが、その記録が何かの妖力で封印されてしまったように思い込んでしまったのです。
さやかちゃんは汗っかきで体温の高い子だったので、ホテルではごく普通の女の子でした。
挿入したときの温かい感触もちゃんと伝わってきましたよ。
返コメ
2011/07/31 20:01
1. 夢中で一気に読んでしまいました(><)
それにしても…かなり不思議な体験しましたね(;´д`)
消えたさやかサン,確認できないビデオカメラ…
こんな不思議な出会いあるんですね!
U助さんはさやかサンの中でイッたんですよね?
穴の暖かい感触もあったんですか?(・・;)))
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