大切なのは忘れないこと
60代前半  北海道(道央)
2012/03/11 10:02
大切なのは忘れないこと
東日本大震災から1年、亡くなられた方々へのご冥福をお祈りするとともに被災された皆様の1日も早い復興をお祈り申し上げます。


さて、震災の規模が桁外れに大きかったこともさることながら、昨年の大震災は福島原発の二次災害が大きく今も尾を引いている。
東京電力の「想定外の地震だった」とする言い訳が何とも見苦しかったのは記憶に新しい。
被害に遭われた人々には本当に気の毒だが、本体は津波そのものには耐えられたものの「冷却用電源設備が津波に流され」加熱を防止できなかった。
要は冷却装置が機能しなくなったときのバックアップが講じられていなかっただけのことじゃないか。
ヘリで冷却剤を投下したり放水したりするのを見て
「お前、いま思いついたんだろ[!?]
と突っ込みたくなったのは私だけではあるまい。

この東電の素人にもわかるような「非科学」ぶりはともかくとして、実は地震に対する科学はいまだに前近代的な知見しか得られていない分野である。
天気予報と比較してみればわかるが、現代の天気予報は明日の天気を「雨が降る」確率まで予測できるのに対して、現代の科学では1ヵ月以内、1年以内に大地震が起きるかどうかさえ予測できない。

私が子どものころ、もう40年以上も前のTV番組「ウルトラセブン」、私と近い世代の人なら覚えておられるだろうか。
ちょっと風刺的なナレーションが子ども心に響いたのだが、その最終回は地底ミサイルの話である。
「地球人は空と海からの攻撃には強いが地底は全くの無防備だ」

この話から40年以上を経た今でも人類が地底(地殻)からの攻撃に無防備なのは全く変わっていない。
もちろんこの40年で地震に対する科学は大幅に進歩したが、まだ「観測と分析」の初期段階であり「予測と検証」をできる第二段階にさえ到達していないのだ。

一般に防災は「一次予防」「二次予防」「一次対策」「二次対策」の4段階からなる。
交通事故防止を例にとると
1. 事故が起こらないようにすること、道路や鉄道の高架化、自動車専用道路を作るなど歩車分離などがこれに相当する。
2. ABSのように自動車の性能を高めて事故を回避できるようにすること、あるいは事故の起きやすい道路に速度制限を設けることなど。
3. 事故が生じたときに被害を最小限にできるような衝撃吸収ボディ、シートベルトの着用など。
4. 被害者をその場で救命できるような救命処置、早く救急医療ができるような救急ヘリの導入など。

地震についても
1. 地震が起こらなくすることができればこれが最善だが、残念ながらこれは不可能。
2. 地震が発生することを正確に予測できれば被害は最小限に抑えることができる。
現代の地震科学が大きく立ち後れているのはここである。
3. 防潮堤の設置、住居を高台に建てることなど、少なくとも津波にさらわれてしまうような電源設備を作ってはいけない。
4. 放射線源の鎮静化と遮蔽、ヘリから水を撒くような子どもだましを対策とは言わない。

残念ながら現代の科学が地震の防災に対してはまったく無力であるのは上述の通り、だとすれば防災対策にはその一次対策と二次対策以外ない。
それには過去の教訓を忘れないこと、これが最も重要である。


岩手県の宮古市姉吉地区は港を大津波に襲われながら被災を免れた。
被災を防いでくれたのは1933年の昭和三陸地震の後に建てられた石碑である。
「高い住居は児孫の和楽、思え惨禍の大津波、ここより下に家を建てるな」
石碑にはこう書かれている。

過去2回の大津波で壊滅的な被害を受けた住民はこの碑に従い皆高台に家を建てた。
地震のときは警報とともに皆港から高台に逃げた。
津波は石碑の数十メートル手前で止まり、1人の犠牲者も出ることはなかった。

惨禍を繰り返さないためにはそれを忘れないこと、これが最も大切なことだ。
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コメント

60代前半  北海道(道央)

2012/03/11 14:40

4. >かなやんさん

コメントありがとうございます。

それは大変なことだったろうと思います。
地震予測はができるようになるにはまだ多くの難関があるようですが、地震の源である地殻変動の検出精度がもう少し向上すれば現在よりは信頼性の高い地震の予測ができるようになるはずですね。

未来の科学に期待したいです。

50代前半  福島県

2012/03/11 11:28

3. はじめまして
私の住むところは、原発から60Km離れています
震災で実家が全半壊しました。震度6強あり家屋の倒壊が多いところでした。ウルトラマンで少し有名なところです。
宮城県沖の地震は、震災前から予想されてましたが、まさか被災するとは予想してませんでした。
早く地震に対して、正確な予測ができる世の中になってほしいです

60代前半  北海道(道央)

2012/03/11 10:35

2. >みーさん

こんにちは

その通りですね。
地震に限らず環境に対しても地球環境レベルになると科学は無力ですね。
現代の科学は「予測」あるいは「実験」と「検証」で発展してきたので無理からぬ部分もあるのですが、「地球温暖化」についてもそのシミュレーションの時点でもう無力さを露呈しています。

最近「免震建築」が少しずつ普及してきたところですが、今後「耐津波建築」などの発想が実現されればよいのでは、と個人的には考えています。

みー[退]
40代前半  北海道(道央)

2012/03/11 10:18

1. 
こんにちは(^-^*)/

地震に限らず、人類の科学って環境に対しては発達が遅いよなって前々から思ってました。

例えば雨。

これに対する科学って、車ならワイパーから進歩してないし、徒歩なら傘から進歩してない。

地震や津波災害なんてどうやって防いでいけばいいのか皆目検討もつかないですよね。

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