一日の最低気温(多くは朝方)が25℃以上となる夜を気象用語で熱帯夜という。
この時期の東京などでは連夜のことだが、札幌では数年に1度しか起こらない。
札幌は東京に比べると湿度は低いがエアコンのない家が普通なので風通しが悪ければ寝付けない夜になってしまう。
天気予報によれば今夜~明朝の最低気温は23℃なので厳密には熱帯夜にはならない見込みだが、それでも札幌市民にとっては十分な「熱帯夜」だ。
今の感覚なら真夏の夜には女の子と冷房が効いたホテルでウッシッシ…というのが正解だろうが、学生時代には休憩4000円、宿泊7000円なりのラブホを利用していると月末には餓死してしまう。
かといって自然通気が全ての我が家でコトに及べば肌と肌が汗で接着されてベッタベタ、しかもコトの後にはベッドがじっとり濡れてサウナスーツのようになってしまう。
従って学生時代は熱帯夜にはいかにムラムラしようともひたすら自分で発散し禁欲的に過ごすのが正解であった。
ところが…正解が自明であるときに限って本来なら回避すべき選択肢が選択の余地なく提示されてしまうのが世の常である。
大学3年の夏休み、塾の夏期講習のバイトをしていた私は普段より早い7時起き、夜更かしするとバイトに響く。
こんな暑い夜だった。銭湯の帰り道、ビールを買いにコンビニに寄った。
私がビールの冷蔵庫を開けると同時に横からぬっと手が伸びてきてビールをかっさらって行った。
あまりのタイミングのよさに振り向くと学祭で知り合った近隣の女子大生だった。
やたらテンションが高く級友一同タジタジになったことを思い出した。
向こうは私に気づいていたらしく、「あ~ら、ごめんあそばせ~」と笑った。
「ゴルァ、俺は冷蔵庫のドアボーイじゃねえぞお
![[exclamation]](https://img.550909.com/emoji/ic_biccuri.gif)
」
彼女も銭湯の帰り道らしく濡れ髪に大きなボストンバッグを抱えている。
「なにしろ私、U助くんと違って見晴らしのいいマンションに住んでるから部屋暑くって…」
…イヤミな奴…見晴らしじゃなく日当りだろ…
「そっかぁ、うちは日陰の安アパートだからなぁ…」
「カビはえてるの?」
…どこまでもイヤミな奴…
「日が当たらないぶん涼しいんだよ
![[むかっ(怒り)]](https://img.550909.com/emoji/ic_muka.gif)
」
「じゃU助くんちがどのくらい涼しいか見せてもらおうジャン
![[グッド(上向き矢印)]](https://img.550909.com/emoji/ic_good.gif)
」
なんとなく売り言葉に買い言葉のようなテンションで彼女は私のぼろアパートに立ち寄ることになった。
「やっぱ暑いジャン、嘘つき
![[exclamation]](https://img.550909.com/emoji/ic_biccuri.gif)
、しかも扇風機もないの
![[!?]](https://img.550909.com/emoji/ic_question.gif)
」
…クソォ~
![[むかっ(怒り)]](https://img.550909.com/emoji/ic_muka.gif)
…
「夏はやっぱりウチワが一番」
いつまでも掛け合い漫才をやっていても涼しくはならないのでビールで乾杯。。。
「全然涼しくならないよぉ、もっとせっせと扇いでよ…」
「あとで寒いって言うなよ~
![[むかっ(怒り)]](https://img.550909.com/emoji/ic_muka.gif)
」
私はムキになって扇いでみた。
「ぜ~んぜん…あっついなぁ」
が、5分、10分と彼女の胸元を扇ぐうちに胸の先端が尖ってきた。
ノーブラだったらしい。
「ほ~ら…トリハダが立ってきたぁ
![[グッド(上向き矢印)]](https://img.550909.com/emoji/ic_good.gif)
」
彼女は自分の胸元を確認すると
「これ、トリハダって言わないでよぉ…エッチ
![[ダッシュ(走り出すさま)]](https://img.550909.com/emoji/ic_dash.gif)
」
彼女は立ち上がって窓を閉めた。
「ほ~ら、やっぱり寒くなったんだろ」
「声が外に漏れたら困るジャン」
唐変木な私はここに至ってやっと事態を把握できた。
かくして
![[揺れるハート]](https://img.550909.com/emoji/ic_m_heart.gif)
![[揺れるハート]](https://img.550909.com/emoji/ic_m_heart.gif)
な熱帯夜はふけるのであった。
と…ここでめでたしめでたしならよかったのだが…
いかに日当りの悪い我が家とはいえベッドがサウナスーツになってしまえばやはり寝るのは容易ではない。
空が白みかけたころになぜか彼女が起き出してきてリターンマッチ、
結局少しまどろんだのはもう朝日が差し込む時間だった。
まどろみから覚めると時計は10時半を指していた。
熱帯夜は私にとって天敵なのである。
コメント
2012/08/22 9:06
6. >ゆうじさん
ありがとうございます。
寝苦しい夜がますます寝苦しくなった思い出を書いてみたつもりなんですが…
1晩たって読み返してみると全然おもしろくないですね。
つまらない日記ですみません。
またおもしろそうな昔話探してみます。
返コメ
2012/08/22 9:02
5. >さっクンさん
おはようございます。
うちの家内は熱帯夜になると涼しい和室に逃げて行くので問題になることはないですね。
返コメ
2012/08/22 8:59
4. >うるおさん
おはようございます。
さすが、読みが深いですね。
その通りです。
講師が寝坊してしまったせいで腰痛と戦いながら教壇に立つハメになったかわいそうな塾長さんの物語ですよ。(笑)
返コメ
2012/08/22 6:09
3. 昔話ながらうらやましいですね~
確かに熱帯夜やじとじとしてねぐるしく嫌なものです
また、楽しい日記が書けるように、女性と会える事をお祈りします
返コメ
2012/08/22 0:39
2. そんな美味しい獲物が自ら転がり込んでくるなら、熱帯夜が毎日でも構いませんが、古女房と熱帯夜は過ごしたくはありません。
返コメ
2012/08/22 0:12
1. これは折角高いお金払って夏期講習を受けに来たのに
講師が寝坊で来なかったっていうテーマの日記ですよね(笑)
返コメ