グラフを分析すると何かが見えてくる
60代前半  北海道(道央)
2012/10/29 21:36
グラフを分析すると何かが見えてくる
厚生労働省から人工妊娠中絶の年次統計が発表された。
全体の中絶件数は前年度より減少してしているが、世代別では20歳未満のみが増加に転じているという。
人工中絶統計の全体の流れは1950年代には年間100万件を超えていたが、以後徐々に減少し2011年は20万2千件と往時の5分の1まで減少している。

これを読んでちょっと不思議に感じた方のために解説しておく。
10代では未婚者の中絶率が高いが20代以上及び全体としては既婚者、つまり正当な夫婦間の子の中絶率の方が高い。
従って全体の下降線は避妊の普及、婚姻率の低下によるところが大きい。

だが、件数の推移をみると1つ大きな流れがある。
中絶数全体は1995年までは下降線であるが96年~98年はほぼ横ばい、99年~2001年はわずかながら上昇に転じている。
世代別の中絶率をみるとさらに顕著である。
1995年から2000年までの5年間で10代の中絶率は倍増、20代前半の中絶率は30%増加している。

原因は言わずと知れた「援助交際」である。
当時の最盛期には10代女子の5%以上が援助交際に手を出し社会問題化した。
1999年に児童買春禁止法が施行され、2001年をピークに10代の中絶が減少に向かっていることから、法が抑止力となったことは明らかである。

一方の20代前半は2000年を境にグラフが頭打ちになっているが、これは同じく1999年に使用が解禁された経口避妊薬によるものである。
経口避妊薬は肥満、多毛など副作用があるため誰もが服用できるわけではなくその普及率には限度がある。
このためグラフはその普及率に応じてこのような台形を作っている。
2006年以後20代前半も下降線になっているのは少子化、格差社会による若年者の恋愛、結婚の減少によるものと考えられている。

さて、2010年に比べ2011年の10代の中絶率だけが上昇しているのはなぜか。
ここからはU助の当てずっぽうによる推論である。

その上昇率はわずか1%前後であるが10代女子数百万人の統計である、偶然の振れで1%の変動は起こらない。
他の世代が1~2%の減少を示している中での上昇は明らかに不自然である。
何か社会的要因があると考えるべきである。

統計の変化は要因にやや遅れて生じるため最近3年ほどの社会の変化が要因となっているはずだ。
それは何か?

私は第一にスマートホンを考える。
スマホは最近数年間で急速にシェアを伸ばし昨年はとうとう端末販売数の過半数を超えた。
これは携帯でありながらPCとほぼ同等のネット環境を実現する。
10代の購入する端末は7割以上がスマホである。

もう1つは年齢制限のないソーシャルネットの拡大だ。
ライン、スカイプなど音声通信、ツイッター、フェイスブックなどの個人がネット社会に直面する環境、ここに年齢のバリアはない。
こうして出会いサイトから一度隔離された児童が再び容易にネット社会の出会いにアクセスできる場が増えている。

私の推論が当たっているかどうかはわからない。
だが、もしこの通りであるとすればこれは憂慮すべき事態である。



…以上、法の施行前には社会問題の側に加担していた鬼畜U助の過去の非道を顧みない身勝手な考察で失礼しました。
ご意見、反論をお待ちしております。

画像が小さいため右側の図に10代(赤)、20代前半(緑)のグラフを太線で加筆した。
コメントする

コメント

60代前半  北海道(道央)

2012/11/02 8:53

12. >さっクンさん

おはようございます。

実際にはグラフが示すように夫婦間の中絶も絶対数は減っているのですが、出生前診断の精度向上によってダウン症など一部の事例では中絶率が上がっているかもしれませんね。

50代半ば  北海道(道央)

2012/11/01 23:21

11. 北海○○聞に特集している、出生前診断についての記事を読むと、医学の発達によって出生前診断の精度が上がったことによる、正式な夫婦間の中絶が増えているようですね。
しかも、昔のように、鉗子で手探りの中絶ではなく、吸引機や薬で陣痛を誘発させるという、物理的にはダメージが少ない方法に変わってるのも、語弊がありすが、手軽に中絶出来る要因なのかと。

60代前半  北海道(道央)

2012/10/30 13:24

10. >竜也さん

こんにちは

グラフを解析するときにはその背景にあることや前提を正しく把握していないと間違った結論を導きやすいのはその通りですね。
この中絶率の推移にしても、実は婚外妊娠よりも夫婦間妊娠の中絶の方が多いことや、医学の立ち後れていた過去の時代においては医学的な事情による人工中絶が多かったことなどを正しく把握しておかなければ、「なんだ、過去の方が性風紀は乱れていたんじゃないか」のように誤った結論を導いてしまう危険がありますね。

30代半ば  大阪府

2012/10/30 13:02

9. 面白い分析だと思います。統計が発表されてもそこからなにかを見いだそうとする人はあまりいないのではないかと思っていたので、さすがだなぁと感嘆しました。

しかし、グラフは気をつけて見ないと間違った結論に導かれることも多いようです。巷にはいい加減なグラフが蔓延していて、グラフを利用してそれを見た人(特にテレビの視聴者など)をミスリードすることもよくあるようです。私は素人なので同じグラフをみても検討違いの解釈をするかもしれません。

60代前半  北海道(道央)

2012/10/30 1:34

8. [NEW]にゃんこ先生[ぴかぴか(新しい)]さん

なるほど…

若いカップルにとっては親への秘密、価格などアフターピルの服用に対する障壁も大きいですね。
そしてそれ以上にセックスをタブー視して性教育が不十分な日本では緊急避妊薬の存在さえ知らない若者も少なくないです。
性に対する重要な知識はゴールデンタイムの番組で正しく普及すべき、賛成です。

私もバラエティと芸能特番は一番視聴率の下がる日曜深夜~月曜未明にでもやっていれば十分と思います。

40代前半  北海道(道央)

2012/10/30 1:02

7. >U助さん

若いカップルがコンドーム避妊に失敗した時に、アフターピルを貰おうにも保険証が親と共通とか、そういう事情もあって望まない妊娠に繋がるから
生理不順などでも気軽に産婦人科にきて、困ったらすぐ相談できるようにほしいって夜中のドキュメントでやってましたけど
そういう番組はゴールデンでも積極的にやってほしいですよね
キャッキャしたバラエティこそ夜中でいいと思います

60代前半  北海道(道央)

2012/10/30 0:47

6. >一堂くんさん

こんばんは

私は現在のワクワクがそれを視野に入れていると思います。
18歳未満でも使えるメディアは利用者を「青田買い」できるため、健全部門を用意して18歳未満も取り込んでしまうのがビジネスとしては正解でしょう。
これからの数年間で出会いサイトも大きく変化するか、これまでのテレクラ、伝言ダイアルのように衰運をたどるかもしれませんね。

60代前半  北海道(道央)

2012/10/30 0:40

5. >さっクンさん

こんばんは

18歳未満の女子に関してはその傾向が現れているようです。
問題は最初に利用されるメディアに集客の利があること、彼女たちが18歳に達した後でもそのメディアを使い続けることを考えると出会いの主流がソーシャルネットにシフトしてしまう可能性があります。
現在のワクワクがソーシャルネットに色目を出しているのはそのあたりを見てのことと思います。
私としては今の無法状態のまま出会いの場がソーシャルネットに移行するのは歓迎したくないですね。

50代前半  北海道(道央)

2012/10/30 0:36

4. これも単なる推測ですが「出会い系サイトのSNS化」(偽りの健全化)というのはいかがでしょう?
年齢認証なんて形ばかりのザルみたいなものだし。

60代前半  北海道(道央)

2012/10/30 0:19

3. [NEW]にゃんこ先生[ぴかぴか(新しい)]さん

こんばんは

コンドームに限らず、タイヤなど石油化学の合成ゴム系製品の生産と販売は現在も日本が世界一ですね。
原料に求められる高品位の硫黄が国内で豊富に産出されることなどが要因と言われています。
ただコンドームの国内消費量は少なく国内市場はさして重要でないため、ピルの解禁が遅かったのはお役所行政など他の要因が大きいような気がします。
国民1人当たりの年間セックス回数、コンドーム消費量は両者とも国際平均の半分以下というレベルらしいです。

…━…━…━…

無料会員登録はコチラ

…━…━…━…