電車内の窓から外を眺めた

いつもとは違う風景

でも曾てはこの風景は何度となく眺めていた



既に転職して三年が経ち、周囲の環境にも馴染めた気がする

正直…今の生活は慌ただしくも落ち着いている

家族と会う時間は前とさほど変わらないが、少しづつ距離を取り戻しつつある


自分は以前、狭い闇に居て

そして苦しみ、解放を求めていた

誰しもが抱える闇なのか、どうかは解らないが

誰かに助けを求めていた


楽園に

あるはずのない楽園に

辿り着くことを望み、此処に至り

そして、やがて見失なった


再び出会うことは無いであろうという想いも
再び出逢えるのではないかという淡い期待を込めて今想う

出逢えて良かった

あの人に