疾風ガール(誉田哲也)
40代後半  神奈川県
2012/02/02 21:44
疾風ガール(誉田哲也)
単行本:309ページ
出版社: 新潮社 (2005/9/29)

<< 出版社/著者からの内容紹介 >>
あたしが連れてってあげるよ、ビートと熱狂の果てまで――

あたし、夏美。19歳、んでギタリスト。愛器の真っ赤なギブソンで、大好きなメンバーとぶっ飛んだライブの毎日……ずっと続くと思ってた。魂の底からリスペクトしてたボーカルの薫が、突然自殺するまでは。真実を確かめなきゃ、死んだなんて認めない! 気弱な29歳の芸能マネージャー・祐司を引き連れ、今あたしは走り出す――

宮原祐司29歳は、ミュージシャンの道を諦め、巨乳グラビア・タレントを抱える「フェイス・プロモーション」に入社した。しかしある日、偶然目にしたアマチュア・ロックバンド「ペルソナ・パラノイア」のライブに衝撃を受ける。ギタリストの夏美は19歳。他のメンバーを従えて、大物の雰囲気十分。そのセンスに惚れた祐司が夏美をスカウトしようと必死になる中、突然ペルソナのボーカル・薫が謎の自殺を遂げる。一体なぜ――? 
夏美と祐司が真実を追いかけ大疾走、ロック&ガーリー系青春文学誕生!

<< 自身の読書時期 >>
2012.1.26~2012.2.2

<< 自身の読書感想 >>
面白かったですね!誉田さんってこんな作品も描けるのかって新しい発見も出来た作品でした。トラウマを持ちつつ東京で立ち直るべく生きるペルソナのボーカル薫、薫と出会いバンドメンバーを捨てて薫に憧れペルソナ入りした夏美、夏美の絶大なスター性に魅了された宮原、物語は夏美目線で進むんだけどオーソドックスでよめる展開ながらも最後まで飽きさせなかったです。

薫が自殺し閉ざされた薫の生い立ちを知った夏美、そして己を忘れ引きこもる夏美。そこへ夏美が元所属していたバンドのバンマス、マキがアンタ何やってんのよ!と激しく引きこもりを引っ剥がす。薫もあんたが追い込んだんだね、殺したんだね。と厳しい言葉かける。アンタみたいな才能に恵まれてる人は、夢を捨て諦め裏の黒い部分には気が付かないだろうけど、アンタと出会いもう追い込まれて辞めた捨てた人がどれだけいるかってこと。けどアンタの才能は止まらないんだから私も含めそいつらの思いを背負って天辺目指すと思ったから私はアンタの脱退を許したのに。引きこもってるとは何事だい!と

こういう描写は好きで自然と加速し引き込まれてしまいます。薫の死での痛み苦しみ夏美は立ち直ってはないけど背負うことを決め立ち上がる。リハの再開、薫追悼ライブの開催。そして最後の曲の前のMC「今日でペルソナは解散します」だから聞けオマエラ魂で受け止めてくれ。この場面の勢い熱さ、そして疾風のごとく躍動する夏美を呼んでいると終章は涙は止まらないで読み終えました。

残りの20頁くらいはその後の予定に食い込むけど読まずにはいられませんでした。ハマりました。これって小説や本の醍醐味でしょうね。それにこの本に出逢えたので幸福です。「よろしくお願いします」から宮原と夏美の芸能活動が始まる続編もきっと楽しいはず!この本は読むペースが早かったのも楽しかった証拠だし、早く続きを読みたい(笑)

東野圭吾の作品好きだけど、ちょっと武士道シックスティーンも含め誉田さんにヤラレ気味だな♪
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