誉田哲也「月光」
40代後半  神奈川県
2014/07/28 16:23
誉田哲也「月光」
著者:誉田哲也
文庫:395ページ
出版社:中央公論新社
発売日: 2013/4/23

【内容】
同級生の少年が運転するバイクに轢かれ、美しく優しかった姉が死んだ。殺人を疑う妹の結花は、真相を探るべく同じ高校に入学する。やがて、姉のおぞましい過去と、残酷な真実に直面するとも知らずに…。ピアノソナタの哀切な調べとともに始まる禁断の恋、そして逃れられない罪と罰を描く衝撃のR18ミステリー。

【感想】
2度目の読了と頁数も400を割っているのもあるだろうけど、
誉田さんの小説は好きなので読むペースが早かったです。

R18の理由は性描写が濃厚過ぎるからだけど
これは良い意味で誉田イズム。
誉田さんの描くキャラは設定が濃く活きています。

正直なところ、いけない(汚い)ことかも知れませんが
女子高生のそのシーンはリアル過ぎて、少しの嫌悪や吐き気とともに
若干の性欲も駆り立てられる程リアルでした。

それにしても涼子が痛々しくて2度目の最後も涙が止まりませんでした。
全てに優しく全てを愛する性分って過酷ですね。

巻末の解説に、読む前でもいい、途中でもいい、読み終わってからでもいい。
1度、ベートーヴェン「月光」のを聴いてみて欲しいというので
今も聴きながらレビュー日記を書いてますが、やぁー泣けてきますね。

ブックオフで前も読んだのを間違えて買って来たけれど
(当時は実家から借りてきて読んで今は実家へ返却している)
結果的にはもう1度読めたので良い買い物をしましたね。

ハッピーエンドでは無い物語であり、どろどろしている。
読了したとき、やっと開放されたこの重みからという作品なので
お勧めは出来る質ですが、ちょっとした覚悟が必要です。
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