猛スピードで彼女は
今朝の話
駅へと向う、僕の後ろから
ガチャガチャと大きな音を立てて
自転車が近づいてくる気配。
必死に漕いでるなぁ。
くらいの感覚の音がすぐ真後ろまで迫って来た。
抜き去っていく姿に僕はギョッとした。
スパンコールのついた、タイトめのミニワンピース
↑あってるのか🤔
を着た20代くらいの女性が、必死の立ち漕ぎ。
猛スピードで歩きの僕を抜き去っていく。
あまりの衝撃に、僕の歩みは通常の1/3くらいに
なって彼女が視界から消え去るまで、ノロノロと動いていたように思う。
視線だけが彼女を捉えていた。
別に歓楽街が近くにあるわけでもなく、
決して早朝。というわけでもない。
あれは俺だけに見えた幻なのだろうか。