男クサさ 女のエロス
★ ☆ ★ ☆
「平成最後の夏」という言葉をあちこちで耳にする。
そう、来年の5月には新元号となるからだ。
次の夏は、新しい元号で迎える。
平成が過ぎ去ろうとしているということは、昭和の時代をさらに遠くに感じてしまう人もいるだろう。
俺は自分が生まれ育った昭和の文化が大好きだ。
あの頃の色や音、そして匂い。
だから今でも、昔好きだった映画を観たり、あの頃夢中になった音楽を聴いたり、感銘を受けた本を読み返したりしている。
「昔は良かった、それに比べて今の時代は・・・」
なんて懐古的な繰り言を言うつもりはない。
ただ、自分の感性に響くものは、昭和の時代に多かった気がする。
★ ☆ ★ ☆
そんな中、最近再視聴した映画に
「白昼の死角」
がある。
昭和54年制作の角川映画だ。
学生時代に観た。
(今も学生をやっているけど 笑)
昭和20年代に起きた、東大生による金融詐欺事件「光クラブ事件」を題材に書かれた小説がもとになっている。
ここでストーリーは書かないけど、この映画に出演している役者たちがこれが凄いんよ。
(芸名は当時のママ)
夏木勲 岸田森 中尾彬 竜崎勝 千葉真一
佐藤慶 成田三樹夫 長門勇 藤岡琢也 田崎潤
特別出演で 天地茂 丹波哲郎 西田敏行
往年の時代劇スター 嵐寛寿郎
ちょい出のチンピラ役でさえ 柴田恭兵や阿藤海
書ききれないのでこの辺りで止めておくけど、贅沢過ぎるそうそうたる面々。
みんな本当に演技や芝居が見事。
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「濃い! 濃すぎる!」
昭和を代表する名優たち。
(鬼籍に入った人も多い)
まるで1万倍の濃縮ソースでかぶりつく串カツみたいやん。
そんなソースがあるのかは知らないが(笑)
もうね男クサくて重厚感ありまくりの役者が「よくここまで集めたな」ってくらい出てくる。
現代では絶対に作れない作品。
昔の役者は、凄みが段違いに素晴らしいよねえ。
風格があって、30代くらいでも威風堂々って感じやな。
もちろん、今の時代にも「上手い俳優」っていうのはいますよ。
でも「存在感のある役者」は、昔にはかなわないと思う。
俺が最近の映画やドラマをあまり観なくなった背景には
「わざとらしい演技が好きになれない」
って言うのがあるんよ。
やたら絶叫したり、激しく泣きわめいたり・・・
そういうのが「熱演」と呼ばれる風潮が苦手なんよね。
(演出の問題もあるやろけど)
本当に凄みのある男って、喋らなくても動かなくても、そこに立っているだけで、観る者の目を惹きつけそして圧倒する迫力がある。
『加齢臭の男』はたくさんいるが、「男クサい男」はめっきりと少なくなった。
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そしてこの映画で、主人公の情婦を演じる島田陽子。
彼女の匂いたつようなエロスが、これまた素晴らしいんよね。
島田陽子については何年か前
「犬神家の乳首」(なんちゅうタイトルやねん 笑)
ってタイトルの日記で取り上げたので、興味ある人は検索してみてください。
ここ強調しておきたいねんけど、『エロ』と「エロス」って、これまったく違うもんやから。
無修正の男女の結合AVがネットで簡単に見られる今の時代。
それはエロであったとしても、エロスとは呼べない。
エロスって日本語に訳しにくいけど、俺の中では「情念」って感覚に近いかな。
愛する者をたとえ殺してでも誰にも渡したくない。
自分の命を絶ってさえ相手の心に自身を刻みつけたい。
死という氷のやい刀を突きつけあいながらも狂おしく求め合う。
そんな「死」や「狂気」が張りついた情念から生まれる世界が、俺にとっては「エロス」と呼べるもののような気がする。
これは個人の感覚なんで「それは違う」と言われても困るけどね。
ちなみに料理に使うのは「エロス」ではなく『米酢』やけど・・・
って、そんなギャグはいらんか(笑)
『エロい女』はたくさんいるが、「エロスを感じさせる女」もめっきりと少なくなった。
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日記で紹介しておきながらこんなことを言うのはあれやけど・・・
「白昼の死角」
は万人にはお酢〆・・・
もとい、オススメできる映画ではない。
観終わって
「感動した」
「スカッとした」
のようなタイプではないんでね。
「ダークな犯罪ストーリー」
だから。
でも昭和の時代の、蒼昏い熱情を感じたい人。
男臭い役者を存分に観たい人。
エロス溢れる女優を堪能したい人。
そういう人にはグッとくる映画やと思いますね。
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最後に、この映画のテーマ曲がこれまた「昭和の歌謡曲」全開で秀逸なんですわ。
阿木燿子作詞 宇崎竜童作曲 ダウンタウンブギウギバンド歌
「欲望の街」
歌詞とメロディが哀愁漂う大人の歌なんで、関心を持たれた方は、ぜひ一度聴いてみてください。
↓ ↓ ↓
手負いの獣にとってやさしさは
危険を招く罠になると
きれい事では済まない俺たちさ
始めからよくわかりすぎていた
愛しい人よ もう一度目を閉じ
もう一度しっかりと抱きなよ
細くしなやかな指で
背中に張りつく悲しみを
都会は宝石散らした あー欲望の街
コメント
2018/08/24 10:54
59. >>51 ガロンさん
そこだけのためでも見る価値あるやんww
TSUTAYA行ってくる!笑
返コメ
2018/08/07 5:55
58. >>56 すずきさん
凶学の巣、は初めて知りましたよ。
当時TBSで人間の証明や野生の証明をやってたのは見ていたけど、土曜ワイド劇場でもあったんですね。
あかん、観たくてたまらなくなってきた(笑)
今の時代だと、当時のドラマは時代背景があわないから新たに作れなくってしまう。
リメイクが面白くないのは、このあたりにも原因があるんやろね。
平成でさえノスタルジー、時代の流れにはついていけないですわ(笑)
返コメ
2018/08/07 5:49
57. >>55 ででぽぽ[多忙につき留守がち]さん
実はこの日記を書いていて「情念」のくだりの時に「天城越え」が頭の中を流れていたんよ。
(#^^#)
まさにあれこと情念の極みかも。
あそこまで愛されたら本望やな、怖いけどさ(笑)
やっぱり面白いドラマは、脇をかためる役者が上手いと引き立つわな。
小日向といえば、ニコニコしながら目は笑っていない悪党を演じさせたら天下一品。
ラーメン屋から天下一品、て書いたわけでもないよ(笑)
返コメ
2018/08/06 23:35
56. 当時、土曜ワイドでも「角川モノ」を放映してて…
印象に残ったのが「森村誠一の『凶学の巣』」でした。
*小野寺あきらが、純粋な教師を演じてるのが、印象的で…
再来年には「平成」の世も、ノスタルジーの対象に…なるでしょうネ~
(  ̄▽ ̄)
返コメ
2018/08/06 21:51
55. 白昼の死角は、見たような見てないような…
千葉ちゃんとか島田陽子って懐かしー(笑)
情念って言うと、石川さゆりの「天城越え」や
「阿部定事件」「失楽園」が浮かぶよん(・_・ )
最近のだと「ダブルフェイス」がハードボイルドで
面白かったよ!最近より前か•́ε•̀٥
香川照之と西島秀俊(主演)も良いけど、
小日向文世と特に角野卓造が
ラーメン屋から一転!ギャップが( °◊° )
返コメ
2018/08/06 18:26
54. >>53 *ホタル*さん
おつかれsummer('ω')ノ
なんでいつも風呂場で事件が起きるのか?
その必然性が子供の頃は分らなかったんや。
けど、今にして思えば、あれは男性視聴者へのサービスタイムやったんやな(笑)
金田一耕助といえば、石坂浩二や古谷一行のイメージが定着してる。
明智小五郎は、これはもう天地茂以外に考えられないよね。
夏目雅子のような凛と気品があって、エロスも感じさせる女優は見なくなったなあ。
鬼龍院花子はエロスの極みだったね。
返コメ
2018/08/06 11:38
53.
こんにちは(^ ^*
平成最後を目前にして
歌謡曲や役者さん…昭和の文化そのものが
偉大だったなと感じています
「江戸川乱歩の美女シリーズ」
天知茂主演の明智小五郎が好きで観ていました♪
そうそう(笑)お風呂場で殺されるという
当時は子供で分からなかったけど
ガロンさんがいうとこのエロスがあるなと
今は思います(ノ∀`*)
昭和時代…川谷拓三、松田優作、夏目雅子
早くに亡くなった役者さんが今も生きていたら
どんな味を醸し出していたのだろうと
思ったりもしますよ(*´ー`*
返コメ
2018/08/05 17:41
52. >>50 美冬'![[桜]](https://img.550909.com/emoji/ic_cherry_blossom.gif)
さん
天地茂がニヒルでダンディやった。
今はああいうタイプの役者がいなくなったよね。
千葉真一と野際陽子と言えばキーハンターやな。
やっぱり丹波哲郎が独特の存在感があった。
(*^^)v
うん、竜崎勝はアヤパンのお父さん。
昔のドラマは見応えがあったわ。
返コメ
2018/08/05 17:37
51. >>49 ぴーさん
おお、ぴー君、生存が確認できてうれしいぞ(^^♪
これはぜひ観てくれ、ちゅうより観るべきやで。
冒頭から東京極東裁判の実録フィルムが流れる。
どや、これだけでも観たくなるやろ。
返コメ
2018/08/05 15:25
50. 懐かしいですね
皆渋いです!
小さい頃千葉真一の元奥さんの野際陽子の
非情のライセンスと歌好きで
天知茂の昭和ブルースが好きですね!
竜崎勝さん高島彩のお父さんなんですものね
本当渋いスターばかりですね!
返コメ