あのヒーローが町にやってきた
(その後とんでもない悲劇が・・・)
☆ ★ ☆ ★
子供のころ、僕は特撮ヒーローが大好きだった
仮面ライダーやウルトラマン
ブラウン管テレビの中で戦うヒーローに夢中だった
そんなある日
電柱に貼り紙がしてあった
(昭和は電柱に広告がペタペタ貼られていた時代だ)
【5月5日 ゴレンジャーがやって来る!】
僕の心は踊る
ゴレンジャーは戦隊ヒーローの元祖だ
赤、青、黄、桃、緑
5人が力を合わせて敵と戦う
☆ ★ ☆ ★
暑いくらい晴れた当日
近所のスーパーの特設広場に、町民が集結した
その中に、サブさんというオッサンもいた
いつも酒ばかり飲んでいる酔っぱらいだ
「おい早く始めんかい」
サブさんはカップ酒を片手に、すでに怪気炎をあげている
「皆さあん~こ~んにちは~司会のカオルお姉さんですよ~」
ハイテンションな、三つ編みミニスカートの女性が舞台に登場した
(こいつは誰やねん!?)
シーンとする会場
「お姉さんって、ただのババアやんけ!」
酒飲みのサブさんがヤジる
ドッと笑い声が響く会場
カオルお姉さんの顔がひきつる
☆ ★ ☆ ★
その時、舞台に設置されたスピーカーから
「グハハハハ」
怪しげな声が
「ワルモノがこの町をねらってるのよ」
カオルお姉さんがザックリと状況説明をする
(なんちゅう大ざっぱな説明やねん)
そこへ現れたのが、バルタン星人だった
「おかしい!明らかにおかしい!」
バルタン星人はウルトラマンに出てくる宇宙人で、ゴレンジャーには出てこない
まったく無関係だ
おまけに、あちこちのショーで使い倒したのか、着ぐるみがヨレヨレやんけ
手の先のハサミが半分折れとるし・・・
☆ ★ ☆ ★
「ギャーギャー」
カオルお姉さんが叫ぶ
バルタン星人より凄まじい声だ
「よっしゃ、ワシが助けたるわ」
酔っ払いのサブさんが、ヨロヨロしながら舞台に上がろうとする
しかし、あわてて関係者に引きずり降ろされた
「早く、ゴレンジャーを呼ぶのよ!」
お姉さんがエラソーに我々に要求した
「ゴレ・・・ジャー・・」
まばらな声が起きる
「そんなんじゃダメよ!もっと大きな声出して!」
お姉さんの目は怒っている
「ゴレンジャー!」
恥ずかしいが、僕らは叫んだ
「あ、見てゴレンジャーよ」
カオルお姉さんがスーパーの屋上を指さす
そこに5人の戦士がいた
☆ ★ ☆ ★
この後テレビだったら、空中で一回転しながら飛び降りるのだが・・・
しかし、目の前のゴレンジャーは非常階段を使った
一段一段降りてくる
先頭のアカレンジャーが転びかけた
(アカンガナ・・・)
とても間延びした時間だ
「ギャーギャー、地球のピンチよ」
お姉さんが間をもたそうと、必死に声をあげる
地球ではなく、この会場がピンチなのだが・・・
ようやく5人のヒーローが降りてきた
一応ポーズをとるが、暑さですでに肩で息をしている
ようやく戦いが始まる
低くしか上がらないキック
ゆるゆるのパンチ
さっきまで威勢のよかった酒飲みサブさんは、ベロベロに酔っぱらってイビキをかいていた
☆ ★ ☆ ★
「さあ、ゴレンジャーストームを出すのよ!」
カオルお姉さんが指示した
ゴレンジャーストームとは、ゴレンジャーの必殺技だ
バレーボール型の爆弾を、5人が足でパスしあう
最後にそれを敵にぶつけてやっつけるのだ
「なぜサッカーボールでなくバレーボールを蹴るのだ?」
「敵に当たる前にパスしてたら爆発するやろ!」
そんなツッコミは厳禁だ
ところがアオレンジャーの蹴ったボールが、舞台から外れ客席へ飛んできた
「危ないやんけ!アホ」
怒った観客が、あわててボールを舞台に投げ返す
☆ ★ ☆ ★
下手くそなパスで繋がれたボール
最後はアカレンジャーがキックし敵に当てるのだが、なぜか手に持ったまま、それでポカリとバルタン星人を殴った
またボールが舞台から落ちるのを警戒したのだろう
(なんやねんこのマヌケな展開は?)
ヨロヨロとバルタン星人が舞台のそでへ引き込み、スピーカーから爆発音がとどろいた
「ありがとうゴレンジャー、これで地球の平和は守られたわ」
カオルお姉さんだけは、最後まで元気だった
ゴレンジャーは手を振って舞台のそでへ引っこんでいく
「いったい我々は、何を見せられていたのだろう???」
僕らは口をポカンとするだけだった
「特撮ヒーローはテレビで見るに限る」
それを学んだ一日だった
コメント
2022/05/08 9:57
23. >>22 力″ 口 ンさん
でんがねん!、ネイガー超カッコいい~.トラクターに颯爽と股がり、キリタンポを武器に、秋田弁で喋って秋田小町や咲きほこれを、尻こき虫怪人から日本の米を守る正義の味方超人ネイガーでんねん!、
秋田の男鹿半島の(なまはげ)をベースに誕生した秋田のん~ニャ!日本のヒーローなんだでば!、すげべ~。
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2022/05/08 8:34
22. >>21 スキッチさん
ネイガー?なんじゃそれは?
興味が出たのでググってみたで
なにこれ、カッコいいやん!
このまま日曜の朝に放映してもおかしくないくらい
ふだんは農業に従事しているのもイイ
ご当地ヒーロー、あなどれんなあ(^^)
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2022/05/08 8:15
21. おぉ~懐かしい響きだ!、私も子供の頃には、ヒーローものが流行った時代でしたね、
あちこちで、「変人?イヤイヤ~変態じゃなくて、変身」子供達の変身の声が公園に校庭に響いたものでした、
秋田には、ネイガーと言う正義の味方が居ます、普段は農業に従事し、いざと言うときにはイベントで、キリタンポ(地元のお祭りの定番キリタンポ鍋)ソウドを手にして、子供達や地元のオッサンやオバチャンの声をバックにステージで闘います、良いものですね、この年に成っても、地元ヒーローネイガーにワクワクしますよ(笑)。
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2022/05/08 6:21
20. >>19 寅次郎さん
おはようさん( ^)o(^ )
着ぐるみって、目の部分とか息を吸う部分に
ポツポツした穴が開いていたよね
あのデザインがまた哀愁を漂わせていたなあ
子供のころは、現実と空想の境があいまい
それが一つ一つ消えて大人になっていく
寂しいような嬉しいような(^^)
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2022/05/07 21:53
19. こんばんは。
懐かしの昭和のヒーローものですね、昔友人が着ぐるみの中に入ってましたが、狭い視界の中で動くのは至難の技とも言ってましたね。
ヒーローものはTVの中だけで見るものというのは正しいでしょうね、そしてそれを知って子供は大人になるんでしょうね。
返コメ
2022/05/07 18:23
18. >>17 ニャンタさん
ヒーローに憧れ、ヒーローになりたくて努力する
その姿勢はカッコいいぞ
自分の中のヒーローに恥じない生き方を目指したいよな
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2022/05/07 17:57
17. >>15 力″ 口 ンさん
でもさぁ、本当のヒーローは、自分の人生の中では、自分自身なんだと思ってしまうのです。
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2022/05/07 5:56
16. >>14 Kさん
おはようさん(*^-^*)
バク転とかしたら、心臓の方がバクバク転になりそうやね(笑)
今の時代ならSNSで拡散され、大炎上しそうやで
子供心にも「こんなレベルはあかんやろ」って思いましたから
(;^_^A
あ、わてもミドレンジャーが好きでした!
まわりがだいたい、赤と青で人気が分かれるところを
「敢えて緑を選ぶ」それが粋やという思いがあったかも
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2022/05/07 5:52
15. >>13 ニャンタさん
おはよう(^^♪
背中を見せないヒーローか
カッコいい!
その人は本物やな
プロ意識にあふれている
そんな人が、このゴレンジャーショウにも欲しかったよ
本物のヒーローはいたんやな
見たかったで
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2022/05/06 23:48
14. ガロンさん、こんばんは。
ショーのぐだぐだっぷりに、かなり笑わせてもらいました(笑)階段を普通に降りるのはともかく、せめてバク転とかしてくれてたら、それなりにサマになってたかも?
演者さんは
今の方がレベルが高そうですね。
私が子供の頃も、近所の公園でヒーローショーをしていたような覚えがあります。
ちなみに、私はミドレンジャーが好きでした。あとは、ジャッカー電撃隊も見てました!
うーん、懐かしい。
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