部屋に、謎の怪物体が侵入してきて住み着いた
☆ ★ ☆ ★
外出から家に戻ると、何かがいる気配を感じる
・・・
あきらかに、いつもと空気が違う
・・・
瞬間、目の前で何かが飛んだ!
「ウワッ」
恐れおののいたわたしは後ずさりした
そのあと
「チュンチュンチュンチュン!!!!!!」
怪鳥音が部屋にこだまする
☆ ★ ☆ ★
よく見ると、雀が部屋の中で羽ばたいているではないか
「オマエはいったい、どこからやって来たんや?」
考えてみたら不思議ではない
窓からだ
無精者のわたしは、いつも窓を全開にしている
幽霊の出る事故物件のボロアパートの5階
そんなところに入ってくる泥棒もいないし、換気のため常に窓を開けているのだ
夏に蝉はよく入ってくるが、雀なんて初めてだ
外へ追い出そうと試みるも、出ていってくれない
下手に手を出そうとすると
「チュンチュンチュンチュン!!!!!!」
☆ ★ ☆ ★
「分かった分かった、怖がらなくていいよ」
雀に言い聞かせる
おとなしくしてくれていたら害はないし、別にいいか
部屋にあるチンニングスタンド(筋トレに使う懸垂用の鉄棒)
にちょこんと止まっている
カワイイぞ
「このまま飼ってやろうか」と考えるも、野鳥の飼育は法律で禁じられている
警察ざたになって、牢屋に入れられるのも困る
☆ ★ ☆ ★
しばらくして
「腹が減らないのかな?」
心配になってきた
とは言え餌付けするわけにもいかない
公園で鳩や雀に餌をやるのは禁じられている
でもここは、わたしの部屋だ
手作りのホットケーキ(今の時代はパンケーキと呼ぶのか)
を焼いたので、それを細かくして床にばらまく
「餌をやってるんじゃない、床に落ちただけだからOKだろう」
と言い訳しておく
しばらくすると雀は、チョコチョコっとそれに近づいた
しかしプイッと顔をそむける
「食べへんのんかい!」
わたしの料理は雀にも嫌われたようだ
ナンデヤネン
☆ ★ ☆ ★
せめて名前をつけてやろう
犬ならポチ、猫ならタマが定番だが
雀はやはり「チュン子」がふさわしいのだろうか
こうして、わたしとチュン子との同棲生活は始まった
独り身の侘しい生活にパッと花が咲いたようだ
家に帰って誰かがいる安心感というか、あたたかさというか
これまで感じたことの無い喜びを覚える
お一人様大好きのわたしも、どこかで安らぎを求めていたのだろう
「誰か相手がいるってことは、いいなあ」
それが雀だとしても
☆ ★ ☆ ★
しかし、幸せは長く続かなかった
3日間くらいの幸せは、とつぜん打ち切られた
チュン子は開けっ放しの窓から飛び立っていった
ここにいても、マズいホットケーキにしかありつけないからだろう
ホッとした気持ちと、なにか寂しい気持ちが、わたしの中で複雑に入り乱れる
日本昔ばなしなら、このあと大判小判をたずさえた雀が恩返しにやってくるのが定番だ
しかし現実はそうはいかない
雀が置いていったものは
・・・
糞だけだった
わたしは決心した
「これからはちゃんと網戸を閉めておこう」
チュン子が元気で幸せになってくれることを祈りつつ
コメント
2023/05/07 7:42
4. >>2 まさゆき改さん
おはチュンチュン(*´▽`*)
お褒めのことば、おおきにさん
ぜひこの話を映画化してもらいたいね
雀の役は今田美桜で(笑)
5階やけど、誤解みたいな倒壊すんぜんの建物やけどね
高級でもなんでもなく恒久な事故物件
コウモリにも、モリ美ちゃんと名づけてかわいがってやってね
返コメ
2023/05/07 7:37
3. >>1 マリネさん
おはよう(*^-^*)
そう、幸せなんて線香花火のようなものやで
一瞬煌めていて、ポトリと落ちる
雀の糞のように(笑)
窓から美熟女が飛び込んでくるなら歓迎するけどね
(^^)
返コメ
2023/05/07 7:29
2.
おはチュン(•‿•)
読んでいたら涙が垂れた•́ ‿ ,•̀
心優しいガロン師匠とチュン子の
短くも切なく感じる恋物語
脳梗塞のおっさんの瞳から
涙がチョンチョン溢れた
きっとチュン子はいつの日に
心優しいガロン師匠のほっぺに
チュンってキスをしに戻って来ますよ
ちなみに我が家はコウモリが
侵入しますよ
って言うかガロン師匠は5階の硬球マンションに
住んでいるんですね
アッ!硬球じゃなくて高級だった
ほなっ!
わや
返コメ
2023/05/07 7:28
1. おはよーガロ兄ちゃん(●´∀`●)
チュン子かわいい( ☆∀☆)
お兄ちゃんによーやくカノジョできたら
みじかい間のしあわせだったのね
(;Д;)
でもまた新しい恋が窓からやってくるね
( *´艸)
返コメ