ワクワク東京オフ会 part2 「夜の上野で漫才が始まる」
前回の東京オフ会日記A君に続いて、今回はBちゃんという女性との話です。
☆ ☆ ☆
Bちゃんとは、なんやかんやで、ワクワク内でのつきあいは6年以上になる。
「ワクワクで一番素敵な日記を書くガロ兄は、私の一番会いたい人よ」
昔からそう言ってくれていた。
お世辞でも嬉しいやん、そない言われたら。
「会えた瞬間、ハグしあって喜びをあらわそうか」
とか冗談を言ってるうちに、いつしか6年もたっていた。
何年か前、大阪で会う予定があったが、その時は諸事情で流れてしまった。
今回の東京行きがなければ、一生会うこともないかもしれない。
会う約束を果たす最後の機会になりかねない。
「10キロも太っちゃったから、ハグしてもガロ兄の腕がまわらないわよ」
「だいじょうぶだ。俺も腕が10センチ伸びたから」
そう返信しておく。
☆ ☆ ☆
待ち合わせ場所は、上野駅にあるデカいパンダの人形の前。
上野は俺が好きな東京の街の一つだ。
Bちゃんにとっても、ワクワクの仲間たちとよく花見やオフ会をやるらしくて、庭みたいな場所だそうだ。
「ガロ兄」
と呼ばれ振り向くとそこには、全身からホルモンをプンプン漂わせている、背の高い女性が手をふっていた。
あ、ホルモンやない、フェロモンか(笑)
友情のハグをして、逢えた喜びをかわす。
腕はぎりぎりなんとかまわったから。
勘弁のり弁。
ちゃんと余裕でまわりましたから(怒られるわ)
初めて会うわけやけど、なんだか幼なじみと再会したような気分になる。
そりゃ、ワクワクで長年接しているんやからね。
「服のセンスがコテコテだから、一発で分かったわ」
つっこむBちゃん。
いったいどんなファッションセンスやねん、俺は(笑)
「ガロ兄おなかすいたでしょ? なにが食べたい? 好きなものなんでも言って」
と聞かれ、アメ横で食事をすることになった。
☆ ☆ ☆
Bちゃんはとても色気のあるチャーミングな人だ。
表情やしぐさが色っぽい、というのももちろんある。
だけど「色気」って別にセクシーとかそんな意味だけじゃない。
俺がこの言葉を使うときは、悲しみや苦しみを抱えて生きてきた人特有の、人間力があふれているそんな意味あいがある。
彼女自身にもいろいろあって、いろんな苦労を乗り越えてきた強さとか流した涙とか、そういう経験によって磨かれてきた、人としての色気があふれている。
彼女のいきつけの、雑多な屋台風みたいな居酒屋で乾杯をする。
おもしろいのは、Bちゃんは東京生まれの東京育ちなのに性格は
「バリバリの大阪のおばちゃん」
ぽいところ。
会話をボケ倒すし、ツッコミもバシバシ入ってくる。
インチキくさい大阪弁なんかもやたらと混ぜてくるし、俺のギャグもバンバン使用する。
「ホ~ンマや、勘弁のり弁やあ」
みたいに、あやしいイントネーションで。
大阪弁の下手な俺が「あやしい」言うのもなんやけどな(笑)
だから大阪人の俺としては、会話がとても楽やねん。
でも突然歌いだしたりするのは閉口する。
「ミュージカル女優か!」
とツッコミを入れてしまったやん。
☆ ☆ ☆
「なんで俺のこと昔から『ガロ兄』って呼ぶんや? ほとんど同い年やのに」
天ぷらやタコぶつでビールや酎ハイを重ねながら、長年の疑問を尋ねてみた。
「そう呼んだら、私の方がはるかに若いみたいに錯覚できるでしょ」
勝ち誇ったように微笑むBちゃん。
俺はビールを吹き出しそうになる。
「俺をワクワクで一番会いたい人だ、そう言うてくれたやろ。あれほんまは、いろんな人に、同じようなこと言うてるんやないんか?」
俺はきついツッコミを入れてみる。
するとBちゃんは急にまじめな顔に変わった。
「本当にガロ兄の日記が一番好きなの。そしてずっとワクワクで一番会いたかった人。これはまぎれもない真実よ」
そこまで言ってくれたから、とてもありがたい気持ちになる。
照れくさくなり、視線を外すため俺は横を向く。
「ガロ兄は正面から見るより、横顔の方がずっと素敵ね」
「後ろから見たらさらにええやろ、ナンデヤネン」
まるで漫才みたいなかけあいだ。
ワクワクの話は切り上げ、お互いの近況やプライベートな話で大いに盛り上がる。
すっかりごちそうになり
「2軒目からは俺がもつから」
と場所を移す。
Bちゃんおすすめの立ち飲み屋で、ミンチカツや焼き鳥で梅サワーを飲む。
歩きながら鯛焼きもほおばった。
あとは、蕎麦も食べたかな。
夜の上野は、にぎやかで楽しい街だ。
☆ ☆ ☆
最後にお茶しようと誘ったら、それなら西郷隆盛の銅像近くのベンチで缶コーヒーでも飲みたい、と言うことでそうした。
「西郷さんは夜に散歩に出かける」
という都市伝説があるが、あれは嘘だな。
ちゃんとその場に立っておられた(笑)
「もう6年以上も前よね、ケータイのこーんなちっちゃい画面で、ガロ兄の日記をランキングで見つけたのは。逢えて本当に良かった」
上野公園は寒い夜風が吹いていたけれど、Bちゃんにそう言われて、ほかほかした心もちになる。
「俺もめっちゃくちゃ楽しかったで」
長年の約束を果たせて本当に良かった、と感じた。
ワクワクは、性別をこえた男女の友情も生んでくれる最高の場所だ。
☆ ☆ ☆
「よし、次もまた6年後に会おう」
と俺が約束すると。
「ガロ兄って絶対ドSよね、おばあちゃんになっちゃうわ」
Bちゃんにつっこまれる。
終電が近づきBちゃんとは別れた。
しかし東京の路線図ってほんま難解である。
あの複雑な交通網を使いこなせている東京人は、とてつもなく偉いと尊敬する。
大阪なんてまだ蒸気機関車が走って、郵便は飛脚が届けているくらいやし。
(ナンデヤネン)
Bちゃんは前回の日記で書いたように、A君との待ち合わせ場所までの案内役までかってくれた。
だから6年後ではなく、翌日にまた再会できたけどね(早)