盾無の鎧外伝 義清の竹 千鳥の巻②
60代前半  茨城県
2011/06/17 10:29
盾無の鎧外伝 義清の竹 千鳥の巻②
千鳥を(別人)乗せた輿は

千鳥一族の屋敷を離れて 杉木立に囲まれた、街道を 棚倉街道を吉田方面に向かって進む。


途中で左に折れれば 湊街道の道である。


ここは、もう、中臣氏の勢力圏になる。


志鳥一族からの共が二十名 輿を護っている


途中に杉林に囲まれた少し、こんもりとした岡に、

義清は迎えに来ていた。 手勢は三十名
が護衛に加わった。

その先は、なだらかな坂になり

坂降りて登れば
あとは緩やかな道になる
その登った後に、兵を伏せられる
杉に囲まれた場所がある。そこに、義清は 二十名程 隠していた。

そして、弓の上手い 者三名だけ 輿を狙わせ、 他の者は

鏃(やじり)を切らせて射させる事にした。

被害者を少なくする為である。


襲撃者を装った義清の手勢が

義清達を襲おうとし、矢を放った時に

歓声が上がった
襲撃者達が
別の者に 襲われたのである。


その一団から、一人が、進み出て、

義清に、言った。

我等は、中臣の手の者に、ござります。

命により、付近を警護していた者に、ござりますが、

怪しい一団を見つけ 輿を襲う者と

判断し、討伐の最中でござります。

義清殿は、輿入を護り、武田郷へ お急ぎぐだされませと。


義清は、計画した事が失敗に終わった事を、悟ると、

これは、中臣殿の
手配り、いたみいる。


襲撃者も逃げ出した事であるし、

めでたき、婚儀の日
無駄に血を流すまでも無い、詰まらぬいさかいで、怪我でもされたら、中臣殿に

詫びようが無い、

深追いは、ならぬぞと 釘をさして、


中臣氏の家臣に
礼をいった。


それでは、我等が先導いたしましょうと


行列の前を進み、

一乗寺の前で別れた。


1時間の休憩後
武田館についたのは

夕暮れであり
近在の領主を集めて
婚礼の儀式は
無事に行われていたが

義清は、次の策を、 考えていた…



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