息を切らしながら 山道をかけ下り、


少し平坦な場所に出た。
向こうから二台のバイクがスピードをあげ走って来る。暴走族と警官か

パララ！ パララ！

お馴染みの暴走族御用達の人の迷惑省みない

自己チューなマフラーの排気音を撒き散らし

こちらに向かっ来る。


馬鹿共め

事故れと心の中で叫ぶが 関わりを恐れて

ちょっと避けるが

どうした弾みか、 一台がこけ、転倒 後続車も
捲き込まれて事故でバイクから投げ出されてしまった。


一人はバイクに足を挟まれ 唸っている。


様あ見ろと心で思い
人道的に 大丈夫ですかと

近寄ると、バイクに挟まれた 特攻服の男が


鍵を 、バイクの鍵を寄越せと 怒鳴りつける。


もう一人は 鍵を渡すなと声を掛けて来た。


何なんだ… コイツら


鍵を寄越せ 額から血を流しながら特攻服が怒鳴る

渡すな、と警官が叫ぶ

コイツらもあれか…
背筋が冷え込む


それなら 近くにあった 木の弦を巻いて


ほら鍵だと、血を流していた特攻男に投げてやった。


すると男は立ち上がり

バイクのエンジンを掛けて、

元来た道を走り去る。

もう一人の警官も事故などなかった様に

追いかけて行く。


…

早くこんな場所から
離れた方がいいな …