山道から急ぎ足で戻ると ○○寺が 見えて来た


辺りはもう薄暗い

こんな時間なら車が走っててもいいはずだ ！

仮にも国道だぞ！

事故でもあったか？


カーブを曲がりきると県道と交差するのだが

全く車が通りもしない。

やがて、三人位の若い男の声が聞こえる。

暗いから顔は見えない！

すれ違い、 別の方からも５人位がこちらに歩いてくる。



皆背広に黒いネクタイ、
…？ …？

通夜でもあるのかな？

そのうちの一人が声をかけてくる。

おう久しぶりだな、
〇〇 と 声をかける。

誰だっけ？


忘れたか、〇〇だよ。


え！ 〇〇 ……


顔を確めると

間違いなく〇〇だ

気がつくとその場所から 走って逃げ出した。



おい、〇○ 待てよと追いかけてくる。


誰か捕まえてくれと〇〇が叫ぶ、


足音が三人以上聞こえる。

逃げなきゃあと息を切らして走る。


前の路地からも黒いスーツの女が二人

両手を拡げて、とうせんぼする


構わず 肩から体当たりをかけ、突き飛ばす。


道の先にはパトカーの赤いランプが見える


あそこまで行けば安全だ！


俺に声かけて来た奴は
同級生で、


とっくにバイク事故で

なくなった…て聞いた。
捕まるわけにはいかない。