楽しかった…
あの頃は本当に楽しかった
俺を慕う沢山の仲間に囲まれ、俺は常にその輪の中にいた
その輪の中に愛しく思う人もいました
辛いことや悔しい思いをする事もあったけれど、愛する仲間達の為であればと思えば苦痛に感じる事もありませんでした
あの場所が俺の全ての様にさえ思えた…
でもそこは、人の手が造り上げた仮装空間…
造り上げるのも容易であれば、壊れてしまうのも一瞬…
絆、信頼、愛…
強固に思えた物も非常に儚く脆いものでしかなかった…
例えようのない失望感に暫くの間、何も考えられない日々が続来ました
それから数ヵ月…
あの唄が頭をよぎる
自分の心に嘘は
つくまい、人を裏切るまい…
『アリス/遠くで汽笛を聞きながら』より(抜粋)
恨み辛みがないと言ったら嘘になるかもしれない
でも…
本当に辛かったけれど、それだけにこんな思いを他人に味あわせる必要は全く無いな…
その辛さを一番知っているのは俺なんだから
そして今思う事…
人として人と出会い
人として人に迷い
人として人に傷付き
人として人と別れて
それでも人しか愛せない
『海援隊/人として』より(抜粋)
頭をよぎる数々の唄に諭されたような気がします