携帯電話が鳴る
名前の表示はない…見慣れない11桁の番号が表示される
「お久し振りです
![[びっくりマーク(アニメ)]](https://login.550909.com/emoji/ic_biccuri.gif)
元気でした~〓
![[ウッシッシ]](https://login.550909.com/emoji/ic_face_foppish.gif)
」
声の主は俺に問いかける
『あの~、失礼ですがどちら様でしょうか〓
![[あせあせ(飛び散る汗)]](https://login.550909.com/emoji/ic_asease.gif)
』
「あれ~、電話番号消しちゃったんですか~〓もう忘れちゃいました〓
![[ボケーっとした顔]](https://login.550909.com/emoji/ic_face_nothing.gif)
」
聞き覚えのある男性の声
確かにこの男の声を俺は知っている…
数ヵ月前まで俺が所属していた携帯ゲームサイトのサークルのメンバーの声だった
リアで会った事はなかったけれど、何度となく電話で話をしていたのでその声は忘れようがない
正直何事かと思いました
何でも仕事の都合で山梨県に住んでいたらしいのですが、最近東京に戻って来た、という報告でした
でも…
本当にそれだけなのだろうか…
彼は俺があの場所から姿を消した本当の理由を知っている…
俺のフルネームや住所も知っている筈だ…
思い出したくもない過去の記憶が甦る…
何も無いとは思う
今更あの時の事を蒸し返して、何かしようとしているとも思えないし、彼がそんな事をする男だとも思っていない
しかし一度思い出してしまった記憶が動揺をよぶ
自分でも何を話しているのか良く解らない…
「今度渋谷で飲みましょうよ
![[びっくりマーク(アニメ)]](https://login.550909.com/emoji/ic_biccuri.gif)
![[にこにこ]](https://login.550909.com/emoji/ic_smile.gif)
」
彼は言う
そんなに簡単にはいかないよ…
口には出しませんでしたが、YESともNOとも言わずに話をうやむやにして電話を切りました
あの時の仲間と酒を酌み交わす…
そんな日がいつか来るのだろうか…