先週の土曜日にバック転をしました


41歳のオッサンがなぜ突然バック転なのか〓(笑)



実は今年息子が卒園の年で、卒園式の後に行われる謝恩会の中でダンスを踊る事になったんです〓


そのダンスの中でバック転をする事になりまして、昔やった事があるので
「まだ出来んじゃね〓」
っと軽い気持ちで引き受けたんです


しかし、バック転をした事があると言っても学生時代の話…

軽く25年も前の話です



当然のように出来ません



「や、やばいっ」



俺は昔からの友人に事情を話し練習に付き合ってもらう事にしました。


そして腰を軽く支えて貰う程度のサポートがあれば出来る位までにはなったんですが、サポートが無くなると成功しない



友人は
「俺が腰を支えてる時は綺麗に飛べてんだよ〓ほとんど力も入れてないしな〓原因は…」



原因は自分にもわかっています。


それは……





『恐怖心』





後ろに飛ぶ事に対する恐怖心です


当たり前と言えば当たり前なんですが、どうしてもその恐怖心を消す事が出来ない…


謝恩会迄の時間も徐々に少なくなり、万一事故など起こす訳にもいかない状況ですから
「ちょっと無理かな～」
などと思っていました。



そして土曜日。



ダンスの練習に向かう途中で、一通の写メ付きが届きました。



差出人は嫁。


幼稚園で園児達が一年間作ったり書いたりしたものを展示する催しがあり、それを見に行った帰りとの事。


嫁「ウチの子こんな事書いたんだって」



送られてきた写メには一枚の書き初めが写っていました。


そこにはお世辞にも綺麗とは言えない平仮名で








『おとうさんになりたい』








嫁「早く大きくなって、とーちゃんみたいになって一緒に働きたいんだってさ」








「あいつ…」





それ以上の言葉は出てきませんでした…



本番迄の日にちが少なくなってきた…

練習する場所がない…

マットも無いし床も硬い…





「全部言い訳だよな…」



俺はただビビってるだけなんです。




「俺の何を見てそう思ったのかはわからないけど、少なくとも今俺はあいつの目標になってる…。その俺がこんなヘタレで良いのかっ〓俺はいつまでもあいつの目標であり、あいつにとってカッコイイとーちゃんでなきゃいけないんじゃないかっ〓」




迷いは消えました。




ダンスの練習が始まり俺は意を決してバック転をしました。



無事に成功



メンバーＡ「KAZUさんやったじゃないですか」


俺「いや…今日はどうしても飛ばなきゃいけない理由があったんです…」


メンバーＢ「書き初めであんな事書かれたら飛ばない訳にいかないですよね」


俺「えっ〓」


回りを見渡すとメンバー全員がニヤニヤしながら俺を見ている…



俺「皆知ってたの〓」


メンバーＣ「展示会見に行った父兄の間でちょっとした評判になってましたよ将来成りたいものって書き初めで《おとうさん》だもんな～そりゃカッコイイ姿見せない訳にいかないですよねっ」


メンバーＤ「そうですよね～。ウチのチビなんか《おばけになりたい》だもんな～」



俺「…」



メンバーＡ「KAZUさん本番は息子さんの為にビシッと決めてくださいねっ」



俺「…了解…」




その日俺は練習の中で４回バック転をしました。



もう大丈夫




息子よ



謝恩会の当日とーちゃんはお前の目の前でスーパーヒーローになってやる〓



その事をお前に誓うよ