決して消える事の無い遠い日の記憶
28年前
四半世紀以上も前の事なのだけれど、今でも鮮明に覚えている。
当時俺が愛していた人は自分より6歳年上の女性だった。
残念ながら付き合っていた訳ではなく、ただ俺が一方的に好きだっただけで、結局成就する事の無い片思いで終わってしまった恋だった。
正直今でもあの時の事を思い出すと少し切なくなる。
今思えば
「なぜあの時のあぁしなかったんだろう?」
などと思いもするけれど、17歳の小僧には出来なかった行動だったとも思うし、そんな大人びた事が出来たとしていても何も変わらなかったかもしれ無い。
でもやはり当時の自分の行動を思い出すと歯痒くもあり情け無くも思う。
そんな辛い恋ではあったけれども、それだけじゃ無いのも事実だったりする。
俺はあの人のお陰で変わる事が出来たし、今の俺があるのはあの人のお陰だと思っている。
17歳のおれにとって23歳のあの人は素敵な大人の女性だった。
そんなあの人に振り向いて欲しくて、せめてあの人に対して恥ずかしく無い人間になりたいと思って馬鹿げた悪さをやめたり内面から自分を磨く様に努力する事も出来た。
だから辛い思い出ではあっても、あの人に感謝もしている。
さっきも言ったけれど、今あの人の事を思い出すとやっぱり切なくなる。
きっと俺が生涯で一番愛した女性はあの人だったんだろうな…
なんて思ったりもする。
この先俺は死ぬまであの人の事をたまに思い出すんだろうな~…
そしてその度に胸がちょっとだけ痛むんだろうな…