したいって言っちゃダメですか?
50代前半  神奈川県
3/12 22:51
したいって言っちゃダメですか?
先の日記のタイトル、元ネタは内藤陳の『読まずに死ねるか!』だけど、彼が亡くなったのも震災の年、同じくあれから13年経っている。
というタイトルの意図が伝わってない気がして、わざわざ弁明してみる(笑)

『読まずに死ねるか!』が連載されていた月刊PLAYBOY(週刊じゃなく)は、知らない人にとっては洋ピン本のイメージかもしれないけど、実際の誌面は国内外の文化・娯楽から社会・政治まで、知的好奇心を刺激して教養を与えてくれる良質な記事が多く、好きで割とよく読んでいた。

それにしても洋ピンって…
イマドキどれだけの人に通じるかわからないけど、世間からすっかり忘れ去られた完全な死語、我ながらよく思い出したなと思って(笑)

そんな中にあった『読まずに死ねるか!』は、当時のサブカル文脈に上手くハマっていたことと、内藤陳の個性的なキャラクターも相まって、それなりに知名度はあったと思うけど、とは言え所詮サブカル、メインにはなれなし、なろうともしてないし、マニアの域を出ることはない上に、そもそも男性読者向けに書いてるものだから、女性にはその魅力があまり伝わっていなかったかもしれない。

内容は彼が読んで面白いと思った本を紹介するエッセイで、ジャンルで言えば書評になるのだろうけど、一般的に書評と言えば批評も含めたものなのに対して、彼の書きっぷりは「面白れーぞ!読めよ!」と、基本的に全肯定を貫き通している。

『読まずに死ねるか!』のタイトル通り、よっぽどの本好き、読書好きなのだろう。
本気で愛し、魂を込めて熱く語る言葉には、説得力があるし、それほど本好きじゃない人までその気にさせる。
自分も釣られた1人で。

好きなことを好きと言い、したいことをしたいと言う、一見とても素直で単純なことだけど、その中身によってはとても難しいことだったりもする。
本好きは堂々と公言したって何の制約もないどころか、むしろ知的とさえ思われていいけど、自分の場合…

「女が好きで女としたい!」なんて言えない。
魂を込めて熱く語っても、その気にさせられないどころか引かれる一方で、どこか病んでる異常者と思われるだけかと。

でも、書くけどね。
ヤラずに死ねるか!
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