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どうすれば利益を最大化できるか、どうやって有利なポジションを取るか、仕事では特にそうだけど家庭も含めて、日常生活ではできる限り損を減らしつつ得を増やそうと、無い知恵を絞って損得勘定を働かせている。
今は中流気分でいるけれど、少しでも油断すればいつ転げ落ちてしまうとも知れない厳しい現実の中、損得勘定を絶え間なく無限に繰り返すことで、なんとか日常を維持している。
そんな日常生活とは、とても疲れるもので。
その反動が、非日常の出会いを求める動機の一端かもしれない。
非日常といっても定義はいろいろあるだろうけど、損得からの解放もそのひとつだと思う。
どうしたら損だとか、どうすれば得だとか、そんな価値観から離れた関係性が欲しい。
自分と付き合ったところで、何か特別に得があるわけではない。
もちろんデート代は全く気にしなくていいし、例えばドライブ先でちょっとしたお土産買うとか、何かささやかなプレゼントなら進んでしたいけど、できるのはせいぜいそんな程度のことで、物質的あるいは経済的な意味で与えられる得はほとんど何もない。
逆に何かを与えて欲しいとか奪ってやろうとか、相手に損をさせるような思いもサラサラない。
時間を使って付き合うこと自体が機会損失だと言われると、そもそもデートは成立しないけど、逆に言うと与えて欲しいのはせいぜい時間だけ、身ひとつで来てくれさえすれば、あとは何もいらない。
与えもせず奪いもしない。
依存することもない。
「ギブ&テイク」と言うけれど、それも結局は損得勘定のことで、自分がイメージする関係性とはちょっと違う。
むしろ「シェアする」と言う方がイメージに近い。
一緒に喜びや幸せを共感して共有したいだけ。
一緒に楽しみたいだけ。
精神的にとか肉体的にとか、そういう意味での得だったらいくらでも交換したいけど。
気遣いと腰使いのギブ&テイクなら(笑)