人間関係で苦労したんだろうなぁ~『武田勝頼』【みんな優しくして・・】後編
40代半ば  神奈川県
2013/11/05 0:03
人間関係で苦労したんだろうなぁ~『武田勝頼』【みんな優しくして・・】後編
甲斐の国『甲府』ではパニックになっていた


天下一と言われていた武田騎馬軍団が壊滅した


しかも、『鉄砲』という新兵器にやられたらしい




武田勝頼は長篠から数騎のみで高遠城に逃げ帰ると、北信濃に配置していた『高坂弾正』1万の軍勢に守られて甲府に帰還した


しかし、多くの出陣した兵士は帰ってこず、多くの名のある武将は戦死した


甲斐の国では、今にも織田信長が攻め込んでくるのではないかと狂乱状態になり、国を捨てて逃げるものもいた




鉄砲!!


武田軍にも鉄砲はあった


むしろ積極的に取り入れていたが、その弱点も見破っていた



当時の鉄砲は『火縄銃』と言って、露天した縄に火種につけて着火させる方式だった


しかも、銃の先から火薬と玉を入れる方式の前填式だ


なので、雨天では縄が湿るので使えないし、次弾発射まで時間がかかる



有効射程距離が100メートルもないと言われていて、次弾発射までベテラン兵で30秒くらいと言われている


なので初弾が発射されたら、100メートル20秒で突撃する足軽ならば次弾が発射されるまでに射手を攻撃できるということになる



ましてや騎馬だ!!


鉄砲が勝てるはずがない!!



しかし、信長は鉄砲を集団で使う『三段集団撃ち』を考えた



3000丁の鉄砲を用意して・・


まず1000丁の鉄砲が初弾発射


次の1000丁が次弾発射


でまた次の1000丁が発射


その頃には、最初の1000丁が弾を装填して、また発射


それを繰り返すのだ



それを長篠で信長はやってのけた


本陣にいた勝頼は悪夢を見ているようだった



ダダダダアァァァン!!


轟音とともに多くの騎馬武者が吹き飛ぶ




「山県昌景さま、討ち死に!!」


伝令が報告する


勝頼は立ち上がり呆然と報告を聞いた


彼の座っていた床几が勢いよく後ろに倒れた


嫌いだった昌景が死んだ


嫌いだったが彼を頼りにしていたし、ケタはずれの戦闘力に期待していた



次から次へ伝令たちは、精鋭の武田譜代衆の戦死を報告する


勝頼は目の前の惨状を見て、どうして良いのか分からなかった




「いやじゃぁぁ!!ワシも突撃する!!」


「殿、しっかりなされよ!!」


近習たちは半狂乱になった勝頼を守りながら、半ば強引に陣地をあとにした



「悪夢だ・・、夢に違いない!!」


勝頼は馬上で泣きながら高遠に落ちた




彼は甲府に帰ると、忙しかった


戦後処理をしながら国人たちの動揺を沈め、新たな再軍備をしなければならなかった


与党がいない勝頼は謀反や裏切りに怯えながら、国人たちの引き締めに力を注いだ



長篠で主力を失ったとはいえ・・


領国は『甲斐』『信濃』『駿河』の3国に、『遠江』『美濃』『上野』の一部が武田領であった


さすがの信長も手出しはすぐには出来ず、美濃の武田方の岩村城を落とした程度だった


このときに城主で一騎当千の『秋山信友』が戦死している




1579年、上杉謙信が死去すると越後国ではお家騒動が起こった


家督をめぐって、『景虎』と『景勝』による内戦がはじまった



勝頼は北条家との同盟の関係上、北条家出身の景虎支援で越後に出陣するが、景勝の領土割譲と金銭支払の和平工作を受け入れる


勝頼は慢性的な軍資金不足に悩まされていて、目先の欲に目が眩んだ


これにより、勝頼は北条家から同盟関係を破棄された




1581年、いよいよ信長の甲州征伐が始まる



まずは徳川家康による遠江高天神城の攻略だ


ここは武田方の名将『岡部元信』が守っていて籠城戦になった


戦上手の家康でも、力任せには落とせなかった


兵糧攻めになった



岡部は勝頼に援軍を依頼するが、勝頼には援軍を出す余力はなかった




「殿っ!!見殺しにするおつもりですか?」


軍議の席で家臣が詰め寄る


「ワシにどうしろと言うのじゃ!!ここを動けば、北条が攻め込んでくる!!」


勝頼は甲斐を離れることが出来なかった




岡部は援軍が来ないなら城を明け渡して撤退を模索するが、信長の命令で降伏受け入れは拒絶された


信長は皆殺しにして、見せしめにしたかったようだ




「鬼じゃ・・」


高天神城の守備隊は信長の兵糧攻めを恨みつつ・・


援軍を送らない勝頼にも許せない気持ちでいっぱいだった


多くの兵士たちが戦わずして餓死していった


4ヶ月の籠城の末、生き残った全ての兵力で徳川の陣内に突撃して、岡部もろとも全員戦死した




この攻防戦は・・


武田家の威信を傷つけただけでなく、見殺しにした勝頼への不信感を募らせた


そしてさらに、武田国人たちの心に信長への恐怖心をうえつけた



「反抗すると情け容赦なく殺される」





1582年、武田家一門である『木曾義昌』が織田側に寝返った


織田との最前線である木曽福島城が織田側についたのだ


しかも武田家の親族だ


武田側の国人たちは大きく動揺した




激怒した勝頼は木曽征伐に15000の軍勢で出陣するが、深雪に阻まれ戦果はなかった


この裏切りを皮切りに、多くの国人たちが織田側に寝返った




そして織田主力軍の侵攻が始まった


伊那口からは信長の嫡子『織田信忠』が3万の軍勢で攻め入った


孤軍奮闘虚しく、勝頼の弟『仁科盛信』が守る高遠城は玉砕した



多くの武田武将たちが戦わずして降伏をして、一族の穴山梅雪などが寝返る



勝頼は組織だった反攻作戦を立てることが出来ず、甲斐へ撤退



西の美濃からは織田信忠・信長


南の駿河からは徳川家康


東の相模と上野からは北条氏政


四面楚歌の状態で武田領に攻め込んできた



無人の野を行くが如く侵攻軍のスピードは早く・・


それというのも武田軍が次々と投降しては、甲斐への道案内を努めていた




「あぁぁ、昨日の味方は、今日の敵・・」



絶望した勝頼は家族と少ない家来で甲府を落ちた


一族の小山田信茂と外様の真田昌幸が勝頼の受け入れを申し出た




勝頼は悩んだ


もう味方は誰も居ない


武田家ゆかりの小山田か、信州外様の真田か・・



勝頼は年少の頃から、散々血筋に苦しんだ


お家のつながりを身にしみて理解していた



小山田の岩殿城に行けば八王子も近く、そこは妻の実家の北条家だ


今は敵対しているが降伏すれば、悪いようにしないかもしれない


真田はしょせん外様だ・・


勝頼は武田家一門の小山田を選んだ




しかし最後の最後で、小山田信茂は裏切る



狭い隘路での行軍中に突然攻撃してきた



勝頼の供回りは少ない・・


後ろからは織田軍が迫っている




「無念・・、もうここまでだ」



勝頼は泣く泣く家族やついてきた部下たちに言った


人心の無情さを感じたに違いない



「武田に侵略されて滅ぼされた母方の実家


戦利品として側室にさせられ子供を孕まされた母


そして、産まれたワシは武田宗家から信用されず、譜代の家来からも信用されず・・


誰よりも認めて欲しかった父からも信用されず


それでもワシは頑張った


武田家の領土を最大に広げたのはワシじゃ


しかし、天運虚しく逆境になると皆は蜘蛛の子を散らすように逃げていく


無念じゃ・・」



天目山で絶望的な最後の戦いをして、武田勝頼はまだ元服もしてない息子・信勝とともに切腹した




~完~



※最後、めちゃめちゃ長くなってしまった

文章をまとめれば良かったけど、疲れたのでこれで~

読みにくかったと思うけど、ご容赦を・・
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コメント

40代半ば  神奈川県

2013/11/05 7:13

8.  >>4 ゆういちろう@性感誘導型舐め犬式アンドロイド・クリト2号さん
おはようございます[!!]

あらら[あせあせ(飛び散る汗)]
そうなの?

まぁ当時の忠誠心はトップの器量で決まったからね

部下を見捨てたら、見放されます[冷や汗]

今の世もそうだけど…

40代半ば  神奈川県

2013/11/05 7:09

7.  >>3 ☆ホワイト☆アダルト完全無視( ̄^ ̄)さん
あはは(笑)
バッサリ[げっそり]

まぁ人間関係は難しいですよね
ましてや封建的な感じが残るお家では[あせあせ(飛び散る汗)]

嫁、姑の争いみたいな[走る人]

40代半ば  神奈川県

2013/11/05 7:06

6.  >>2 Dr.キリコ〓国家錬金術師〓さん
なかなか難しいですよ

だいたい偉大な先代の後の人は苦労するし、お家をダメにする人もいるね

確かに部下を信じきらなかったのがダメだったのかな[冷や汗]

40代半ば  神奈川県

2013/11/05 7:04

5.  >>1 ひろりんさん
おはようございます[!!]

ね~
かわいそうでしょ[涙]

40代後半  愛知県

2013/11/05 6:41

4. おはようございます[犬][芽]

戦国の世とは言え、非情な運命ですよね…。

(裏切った家臣団の中に我が御先祖様もいるというwww)

70代以上  静岡県

2013/11/05 1:47

3. …切ないねぇ。最後は息子と切腹( ;∀;)
戦いは、戦略、人脈、信頼。どれが欠けても負けに繋がる。…歴史、勉強になります。m(。_。)m
人間関係は、いつの時代も複雑で悩みますなぁ↓
私は、バッサリ斬っちゃうけどw 前世、男性な感じがします

60代前半  福岡県

2013/11/05 1:05

2. 敗因は、家臣を信じきれなかった事ですな。

偉大な父を持つと家臣も、それ以上の物を期待する。

勝頼君はそんな器ではなかったのかもね。

50代後半  兵庫県

2013/11/05 0:24

1. 昨日の友は今日の敵って現代にもありがちやなぁ[手(パー)]

最後まで運が味方してくれへんかったんやなぁ[バッド(下向き矢印)]

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