宇宙を目指せ!
これは、宇宙飛行士 土井孝雄さんの合言葉です。
今日、三島より静岡駅まで電車で出かけ、土井さんの講演会を
聴きに行ってきました。
午後1時半からの開演だったので、家を出たのはちょうど冷雨が
止んだ頃であった。家を出る時、富士を眺めると、裾野まで
すっぽりと雪化粧をしていた。正しく麗峰富士である。
土井さんって、ご存じでしょうか?ちょうど20年前(1997年)に
コロンビア号に搭乗された方です。日本では、ちょうど山一証券の
廃業というようなバブル経済の破綻が相次いで世間をにぎわせて
いましたね。これから長いデフレ時代を突入する頃でした。
そして再度2008年にも宇宙飛行士として国際宇宙ステーションに
行かれました。
土井さんの講演は、国際宇宙ステーションでの自分の与えられた
ミッションの説明が大半でした。
今は日本に戻って来て、京都大学特定教授の職を得ているようです。
彼の話のなかで興味を引いた話
1.地球の重力を脱するために秒速8キロメートル、分速480キロ
メートルのスピードでロケットが空に向かって飛ぶ。
2.ロケット発射から8分半が勝負。それで地上300キロまで到達。
大気圏は地上から100キロ程度。
3.宇宙ステーションは、90分周期で昼間と夜間を繰り返す。
4.宇宙ステーションでの食事で美味しいのは、いなりずしと
カレーライス。他のクルーも美味しいと太鼓判を押す。
5.船外作業で着る宇宙服は、重量135kg、活動時間は8時間
太陽の光が当たっている時の船外温度100℃、暗闇の時の
船外温度はー100℃。温度差は200℃。
6.宇宙ステーションでは、無重力状態であり、骨の骨密度が
滞在期間が長くなるにしたがって、低下することが明らかと
なった。地上での骨粗鬆症と類似している。骨は成長と破壊を
繰り返す地上と異なり、成長する方が、止まってしまうという。
7.国際宇宙ステーションは2024年まで使用する計画であるが、
その後の計画は、未定。
選抜された宇宙飛行士は優れた才能、チームでの協調性、閉鎖環境
内でのメンタルタフさなどと一般民間人とは才能、人間性、メンタ
リティ等比較にならない程、劣っている。
その一般民間人が宇宙に行くには、まだまだ時間がかかりそうです。
初めて宇宙に飛び出たガガーリンさんが「地球は青かった」という
名文句を発してから50年余り。
地球以外の惑星(例えば月)に移住するのは、まだまだ解決すべき
課題があり、あと数十年はかかるかも知れない。西暦2200年代に
地球から一番近い惑星に定住移動が民間人レベルで実現できて
いるだろうか?
土井さんも言っていたが、我が惑星 地球の美しさ。
この惑星を、核戦争で住めないようにしては決してならない。
我々の次の世代が安心して平和に仲よく暮らして行くためにも。