クリスマスの夜、悪ふざけの好きな男が

妻をからかってやろうと、頭をひねった。

あげくに、サントクロースの服を借り、

顏には、にせの白い口ひげとあごひげを

つけることに決めた。

さて、その格好で玄関のベルを鳴らすと

妻の歓待ぶりは、たいしたものだった。

彼の首に飛びつき、キスの雨を降らし、

寝室に直行する。妙ちくりんな変装の

おかげか、お互いいつになく興奮し、甘

い遊戯を楽しんだ。

ついに、夫は口ひげとあごひげをとりは

ずした。

「まあ、あなただったの。全然、思いも

よらなかったわ」


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ポケット・ジョーク　禁断のユーモア　より